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2014.08.13 (Wed)

~TODAY'S PIECE~ 交響曲第3番 作品89

〜TODAY'S PIECE〜
もはや、吹奏楽のために書かれた交響曲なんて、珍しくもなんともなくなってきて、中でもこの曲、世界初演が大阪市音楽団と知れば黙っちゃいられない。一日の初めに、一日の終わりに、カッコよく最高に気持ちいいこの一曲を。

『交響曲第3番 作品89』
作曲・作詞:James Barnes(1994)

I. Lento - Allegro Ritmico
http://youtu.be/ec15vDEJhts

II. Scherzo, Allegro Moderato
http://youtu.be/Sp-DSgh7Mq0

III. Mest (For Natalie)
http://youtu.be/xhAizsFRkRs

IV. Allegro Giocoso
http://youtu.be/bpW6_SVlHZ0

秋山和慶指揮/大阪市音楽団

2010年に行われた、第100回定期演奏会での演奏です。
このときは、ヨハン・デ・メイの『交響曲第1番「指輪物語」』の全曲演奏と共に二大目玉としてプログラムが組まれていました。
ライブCDにはこれら二つの曲が収録されています。かつて、大阪市音楽団が初演したという思い入れのある二曲。
細かい乱れは散見されるものの、スケール感や迫力は絶大。感動の渦に巻き込む一大長編がここに出来上がっています。
-----
暗から明へという伝統的で明快な構図、1,2,3楽章を経てこその、4楽章の歓びが、確かにそこにあります。

ティンパニソロによって呈示される冒頭のリズム、その後に続くテューバソロによるMTLの2番に基づくメロディ。この旋法のこのメロディと、冒頭のリズムが第一楽章を支配します。
作曲者であるバーンズが、生まれたばかりの娘ナタリーを亡くした直後に書き始めたこの曲。悲しみと絶望の溢れた、第一楽章となっています。

第二楽章は諧謔的な行進曲風。バスーンから始まり、各パートのアンサンブルが順に現れ音楽を紡いでゆきます。旋法はまだ変わらず。

人々の尊大さ、自尊心を皮肉るかのように、リズミカルで楽しげとも思える音楽が奏でられます。
そして、美しく感動的な第三楽章。クロテイルやフィンガーシンバル、ハープが神秘的な空間を作り上げ、その中で祈りを捧げるようにオーボエが旋律を奏で始めます。

題名にもあるように、まさに、愛娘ナタリーのための楽章。もしも生きていたら、そんな世界を思い浮かべながら、追悼する。音楽の頂点にあるのは、大きなカタルシス。バーンズは、愛娘に、別れを告げ、そして、第四楽章。全てを受け入れ、新たに前を向き、また、ビリーという息子を新たに授かった歓びとともに音楽は大団円を迎えます。

ホルンを中心として呈示される第一主題、木管を中心として呈示される、賛美歌『神の子羊』による第二主題。
金管が第二主題を、木管が第一主題を同時に奏でる終盤は圧巻。
そして、歓びと希望の興奮さめやらぬまま、音楽は幕を下ろすのです。

一大叙事詩のごとき圧巻のスケールと感動に、是非、包まれてください。
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23:05  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.12 (Tue)

~TODAY'S PIECE~ 祈り〜a prayer

〜TODAY'S PIECE〜

『祈り〜a prayer』
作曲・作詞:河邊一彦(2011)


http://youtu.be/DRG3WEelkj8
ヴォーカル:三宅由佳莉
ピアノ:太田紗和子
河邊一彦指揮/海上自衛隊東京音楽隊

この動画は、おそらく吹奏楽版の初演の映像かと思われます。

ちょっと楽譜も後に変わってるのかな?
僕の大好きな、3コーラス目にあるトランペットの対旋律なんかもなさそうなので……

というわけで、収録されているCDはこちら。
http://goo.gl/RBjKoF
三宅由佳莉さんの美しい歌声ですが、曲によって様々と使い分けていて、色んな表情が楽しめます。とてもオススメです。

『祈り〜a prayer』に関してはシングルカットもされています。
http://goo.gl/A4YtpK


まあ、この曲に関してはYouTubeの動画よりもCD音源の方がいいと思います。
---
この曲は、東日本大震災の発生に際し作られた曲です。

東日本大震災の発生に際しては、日本のみならず世界各地の作曲家が祈りを捧げ、復興支援のためなどに曲を作っています。

P.スパークの吹奏楽曲
『陽はまた昇る』(The Sun Will Rise Again, for the victims of the Japanese earthquake and tsumani, March 2011)
http://youtu.be/omC7WLMKOfo

や、世界中のトロンボーン吹きとファンによる東日本大震災チャリティ・コラボレーション・プロジェクトのために作曲された、

S.フェルヘルストのトロンボーンアンサンブル曲
『日本に捧ぐ歌』(A Song For Japan)
http://youtu.be/RKkoiSwxslY

また、

J.バーンズの吹奏楽曲
『祈り A Prayer for Higashi Nihon』
http://youtu.be/RVkDO2R1t_M

などが有名でしょう。


さて、河邊さんの『祈り〜a prayer』の話に戻りましょう。

冒頭には、ピアノソロとコントラバスによる、4分ちょっとの長大な祈り。

遠くから煌きながら近づいてくるようなメロディ。だんだんと音も増え、リズムも細かくなり、感情が高まってきます。

その高まりがピークに達したころ、ピアノは新たな音楽を奏で始め、それに導かれるようにして、吹奏楽が鳴り始め、そして、ヴォーカルが始まります。

ワンコーラスごとに、だんだんと明るく、盛り上がってゆく吹奏楽の伴奏。オーケストレーションも回を重ねるごとに厚くなってゆきます。

やはり特記すべきは、2コーラス目が終わった後の間奏から先。

ティンパニにより三連符のリズムがようやく鮮烈な登場を果たすところは圧巻。ここから祈りも最高潮に達しての3コーラス目。

伴奏の吹奏楽の動きだけでも。もう感動です。

そして最後は優しく、美しいピアノのアルペジオで曲を終えます。


本当に、このバンドの、この歌声があってこそ、と思えるような曲です。

日本に、世界に、祈りを、捧げましょう。
15:15  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.11 (Mon)

~TODAY'S PIECE~ 亡き王女のためのパヴァーヌ

~TODAY'S PIECE~

『亡き王女のためのパヴァーヌ』Pavane pour une infante défunte
作曲:Joseph-Maurice Ravel(Pf.1899/Orch.1910)

https://www.youtube.com/watch?v=PuFwt66Vr6U
Pf.:スヴャトスラフ・リヒテル

https://www.youtube.com/watch?v=lqbWv61JSOU
アンドレ・プレヴィン指揮/ロンドン交響楽団

とても美しい旋律の、有名な曲なので、他にもたくさんの演奏がyoutubeだけでもアップされているのですが、自分で聴いた感じでのオススメの演奏を挙げておきました。

あとは、ピアノ版のものを、ハープの名手ニカノール・サバレタが独奏ハープで演奏した演奏がとってもお気に入りです。
http://goo.gl/VfMsFE
このURLのCDに収録されています。

---
「パヴァーヌ」とは行列舞踏で、ダンスとしてだと、男女の組が列を作り行進する踊り、というものでしょう。(正しいでしょうか)

「亡き王女」というのも、特定の人物を指すものではなく、「昔のとあるスペインの王女」というものをイメージして作ったようです。

もともとピアノのために作った音楽、後に管弦楽に作曲者自身の手によって編曲されていますが、その響きも流石、管弦楽の魔術師。ピアノ曲の時点でとても素晴らしい楽曲ですが、管弦楽編曲によってその素晴らしさに更に磨きがかかったような感じさえします。
両方聴くことで、ラヴェル自身の意図というものがより分かるように思えます。

---

ラヴェルらしい擬古的な美しさを湛えた、心洗われるようなメロディ、でも決して書法は古臭くなく、だいぶおとなしめではあるものの、挑戦も見え隠れ。


心から美しいと思える、そんな、作品。
15:12  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.10 (Sun)

~TODAY'S PIECE~ 風伯の乱舞

台風による影響が様々なところに出始めました。

大雨の被害も恐ろしいですが、台風といえば、強い風。
暴風の中を出歩こうものなら、それはそれは本当に怖い。

小学生の時分、台風が来て喜んでいた自分が憎らしいです。

まあ、それはいいとして、今夜紹介するのは、こちら。
----
『風伯の乱舞』
作曲:石毛里佳(2012)
https://www.youtube.com/watch?v=nI_bzPlB8G0

色々迷ったんですが、最初はこの吹奏楽曲を紹介することとしました。
千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部委嘱作品。

ちなみに、これに弦楽パートを加えた版もあります。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22799502

どちらも、千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部による演奏。

個人的には、先に挙げた演奏の方が好みです。ちょっとくらい粗があっても、このくらいのアツさがある方が好きですね。もっとも、十分上手い演奏だとは思うのですが。


さて、「風伯」とは、風神のこと。
初めからソロのオンパレードで、旋律や音色、間の使い方など、至るところに日本風の情緒が溢れてはいるものの、書法はあくまで西洋のものであり、日本の音楽理論に基づいている、という訳でもありません。

やはり、注目すべきは締太鼓と和太鼓のアンサンブル。特に、中盤にある太鼓アンサンブルのみになるところは聴きどころ。

多分、生で聴いたらすごい迫力なんだろうなあ、と。
音源を聴くだけでも、溢れんばかりの熱気は伝わってくるのですが。

一度聴けば、この世界観の虜になってしまうでしょう。
演奏しているのは人間であることに間違いはないのですが、その世界観はまさに「風伯の乱舞」。人間の力の及ぶところを超越した世界が、そこにはあるようです。

神を敬い、畏れ、徒に抗うことなく共存共栄を図ってきた日本人。その精神が、垣間見えるようです。

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この曲については、一年ほど前にブログでも触れたことがあります。
リンクを貼っておきますね。
http://penpenpensama.blog25.fc2.com/blog-entry-534.html


おやすみなさい。
23:09  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.02.03 (Mon)

《いずみシンフォニエッタ大阪 第32回定期演奏会》尺八協奏曲,三井の晩鐘

いずみシンフォニエッタ大阪 第32回定期演奏会
邦楽器との響演
2014年1月31日(金) 19時開演


 ホール全体が音楽に包み込まれ、小宇宙が広がった。そんな、鮮烈で素晴らしい演奏会であった。演奏曲目は『尺八協奏曲』(川島素晴作曲,委嘱新作・初演)と『「三井の晩鐘」~ソプラノ、浄瑠璃、室内アンサンブルのための』(猿谷紀郎・鶴澤清治〈浄瑠璃部分〉作曲;岩田達宗演出)の二曲のみであったが、それだけで十分満足できる、いや、それ以上に得るものがあった演奏会であった。
 本来指揮をされる予定だった飯森範親さんが、インフルエンザにて生憎の欠席。仕事に穴を開けたのは人生初だそう。この日は既に治ってインフルエンザ陰性の診断を受けていたそうだが、大事を取って欠席とのこと。非常に残念ではあったが、その代わり、両作曲者とも指揮のできる方であったため、それぞれの作曲者が指揮をすることに。なかなか貴重な演奏会となった。
 二曲とも、録音は存在しない(であろう)作品であり、しかも『尺八協奏曲』はこれが初演。当然、このレポートも曲を一度聴いただけの記憶とプログラムノートを頼りに書くようなことになってしまうので、不正確な部分も多くあるであろうということをご承知願いたい。

『尺八協奏曲』<委嘱新作・初演> 
 作曲:川島素晴

 尺八は、藤原道山さん。超がつくほど有名な(そしてイケメンの)、都山流の尺八奏者。
 作曲者の川島素晴さんとは東京藝術大学の同期だそうで(それぞれ邦楽科と作曲科)、今回の尺八協奏曲の前にも『尺八(五孔一尺八寸管)のためのエチュード』という曲を2010年に作曲。こちらも藤原さんのために書かれた曲であるが、これはソロ曲。協奏曲も書きたいと予てより考えていらっしゃったよう。

 曲は、四楽章構成で、全楽章アタッカで演奏されるが、ソロ奏者は各楽章ごとに舞台袖に戻る。各楽章の題名は、尺八奏者の藤原道山さんの名前を一文字ずつ四季にあてがったものであり、春と秋が短く、また、夏と冬は長くなっている。このような楽章配分は、現代の日本を象徴している。

<第一楽章「春の藤」>
 最も短い一尺三寸管(G管)による。全体を通して、高音の下降音型に支配されており、オーケストラもほぼフル稼働で、春の光り輝く陽射しと満開の藤棚が表現されている。一尺三寸管の明るく軽快な音色は、まるで音楽に生命の息吹を与えているかのよう。グロッケンや、弓で弾くビブラフォンの音色も印象的。

<第二楽章「夏の原」>
 最も長い二尺三寸管(A管)による。冒頭から、楽器を擦る、叩くといった奏法や、息を通すだけの金管楽器など、オーケストラは夏の原の自然描写に徹する。この自然の中を、指揮者と尺八奏者が闊歩し、それに呼応して各セクションがそれぞれに与えられた音を奏でる、偶然性の要素が大きい音楽である。雷や花火、蝉、蛙、風などさまざまな描写がなされていて楽しいが、どこか割り切れない暑苦しさのようなものもあり、単なる自然賛歌ではない、現代日本の夏の風景への素直なオマージュとなっている。

<第三楽章「秋の道」>
 「尺八」の語源でもある、一尺八寸管(D管)による。最も技巧的な部分。金管楽器による、アタックの強い、スタッカートで音の鏤められたパッセージ。弦楽器による、尺八の縦ユリを髣髴させるようなゆらぎのパッセージ。素早い沈り浮り(メリカリ)である。ハープ、チェレスタによる、水のように流麗なスケール的パッセージ。木管楽器、特にダブルリード楽器による諧謔的な楽しさを持ったパッセージ。そして、弦楽器による、段差を躍動的にかけ上ってゆくようなパッセージ。摺り上げ(スリアゲ)であろう。
 まず、これらの性格を異にする五つのパッセージが順に登場し、尺八はそれらすべてのパッセージを共に奏でる。その後、それぞれのセクションのパッセージが自由に絡み合い、様々な人や風景の入り交じる秋の行楽シーズンの様相を見せる。
 尺八の限界に挑む難曲であり、それぞれのパッセージのキャラクターを瞬時に演じ分ける見事さにはただただ聞き入るばかり。尺八の新しい魅力をこれでもかと見せつけられる。
 曲が続く中、ソロ奏者は舞台袖に戻る。オーケストラが次第に落ち着き、秋の終わりを感じてきた頃、二階席にソロ奏者が現れる。

<第四楽章「冬の山」>
 『春の海』でもお馴染み、一尺六寸管(E管)による。二階席から尺八が一音吹き始めた瞬間から、冬が始まる。尺八の「一音成仏」の思想に基づき、これまでの動の世界とは打って変わって、ここでは静の世界、前人未到の一面の銀世界が描かれる。
 とことん尺八の一音にこだわった曲の作りで、尺八が澄んだ真っ直ぐな音を吹くと、それに呼応して指揮者がオーケストラに指示を出し、トーン・クラスターを形成してゆく。高く聳える美しい冬山の頂上から、徐々に見下ろしていき、気付けば一面の銀世界が広がっているような、そんな光景である。尺八とオーケストラ、その対話の構図が象徴的であり、広がる世界は幻想的で美しいことこの上ない。
 ずっと浸っていたいこの時間。至高のひとときである。やがて、冬も終わる。照明も徐々に暗くなってゆき、やがて、すべての照明が消える。残る音は、尺八の真っ直ぐな一音。その音を受けて、全く同じ音をビブラフォンが弓で奏でる。尺八の余韻が消えゆくさまをビブラフォンが名残惜しそうに留めようとして、しかしその音も闇に消えゆき、曲は終焉を迎える。夢現の世界である。

 余韻に静かに浸りながらも、心のなかでは「ブラボー」が零れ出る。

『「三井の晩鐘」~ソプラノ、浄瑠璃、室内アンサンブルのための 
 原作:梅原猛
 台本:石川耕士
 浄瑠璃作曲:鶴沢清治
 作曲:猿谷紀郎
 演出:岩田達宗

 ソプラノは天羽明惠さん。三味線は、浄瑠璃部分の作曲者でもある重要無形文化財保持者(人間国宝)の鶴沢清治さんで、浄瑠璃は豊竹呂勢大夫さん。
 この曲は大阪のイシハラホールの10周年を記念して、同ホールより委嘱された作品とのこと。約10年たった今、再演の機会を得たこの曲は、浄瑠璃と西洋楽器のアンサンブルという東西の音楽が真っ向から衝突し一つの曲となった、意欲的な作品である。また、演出により音楽の世界は一段と深まりを見せ、物語の世界へと会場を誘う。

 基本的には室内アンサンブルとソプラノのセクションと、浄瑠璃のセクションが交互に展開していく。鉦の音で物語は幕を開ける。冒頭のアンサンブルは、弦楽器がリードしているような印象であったが、やがてクラリネットが主題動機を繰り返し、ここから先はアンサンブルセクションの核を担うようになる。間や強弱の表現など、日本の音楽の世界観を持った、しかし、西洋の音楽である。
 物語は、浄瑠璃によって進められる。これが、本場大阪で聴く、本物の浄瑠璃か、などと思いながら聞き入っていた(生憎、浄瑠璃の経験がほぼ皆無であったものだから、これくらいのことしか述べられないことを恥ずかしく思う)。調子よく進んでいく物語、しかし起伏に富んだ語りであり、ここぞというところでぐっと引き込まれる。これが、浄瑠璃なのか。これが、浄瑠璃の「技」なのだろうか。

 かくして曲は展開してゆくのであるが、中程で現れたアンサンブルパートのコラールは、思わず涙してしまいそうに鳴るほどの美しさがあり、これにはすっかり心を奪われた。
 また、中盤では浄瑠璃が三味線ではなく、アンサンブルと共に登場する部分があり、この部分は、浄瑠璃と低音域のコントラバスソロがお互い絡み合い展開していくもので、東西の音楽のアンサンブルの妙がそこにはあった。見事な融合である。
 とはいえ、クラリネットは全体的に核であることには変わりなく、終盤のフラッターツンゲ奏法で、低めの音程(微分音)でフレーズを奏でるクラリネットは壮絶であった。フラッターツンゲでただでさえ危ういクラリネットの音色、さらに音程を下げてこれでもかという程鳴りにくそうであったクラリネットの音色は、まさに登場人物の苦しみそのものであった。演奏終了後、特に拍手を贈りたくなったほどである。

 最後のソプラニストによる「聞かせて」の迫真さも物凄く、最後まで引き込まれる音楽であった。静かに終わる音楽、こちらも、いつまでも余韻に浸っていたい曲であった。

 アンコールは無いだろうな、と思っていた。そもそも、舞台の配置上、アンコール曲を演奏するのは不可能である。だが、全く物足りなさはない。むしろ、アンコールなんて付け加えたら蛇足でさえあっただろう。

 『三井の晩鐘』が終わった後、拍手のシーンでも印象的だったのは、アンサンブル、ソプラノ、浄瑠璃のそれぞれのスタイルの違い。とはいえ、ソプラニストはソリストであり、西洋音楽のスタイルであるから、取り立てて言うほど特別なことはないのであるが、浄瑠璃の二人は拍手を受け、正座の姿勢のまま静かに礼をするのみ。威風堂々としている。
 その間指揮者とソプラニストはそれぞれ礼をして、アンサンブル奏者たちは指揮者の合図によって立ち上がり、拍手を受ける。マエストロとソリストは舞台袖に戻るが、鳴り止まぬ拍手の中出ては入ってを繰り返す。アンサンブルも、座ってはまた合図で立って、を繰り返すいつもの光景なのだが、やはり浄瑠璃の二人は毅然としている。なんだか、日本の文化藝術の精神に、感動した。

 ここで、改めて感じる。今回の演奏会は、邦楽器との「融合」ではない。あくまで、「響演」なのだ。西洋音楽の中に邦楽を位置づける訳でもなく、その逆でもない。真っ向からの対立であり、対話である。お互いが歩んできた歴史が、そのまま、同じ舞台上に置かれた時の化学反応が、今回の演奏会であったのだと思う。その化学反応によって、これまでに経験したことのないような、全くの異次元が、この空間に展開されたのである。我々観客は、その新しい世界の、稀有な目撃者であり、貴重な体験者であるのだ。

 まさに、伝説。だったら、その伝承者となってやろう。


01:00  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2013.04.03 (Wed)

風伯の乱舞

ここ最近、石毛里佳 作曲『風伯の乱舞』という吹奏楽曲がお気に入りです。
演奏は、まだ千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部のものしかないでしょう。
この団体の委嘱作品で、2012年度の東関東吹奏楽コンクールでは自由曲として演奏して金賞、日本管楽合奏コンテストでは最優秀グランプリ賞・文部科学大臣賞を、それぞれ受賞しています。

吹奏楽コンクールでは全日本吹奏楽コンクールへの代表に選出されていませんが、東関東大会自体、「全国で金賞を取るよりも東関東で代表になる方が難しい」とまことしやかに囁かれるくらいで、実際ここの『風伯の乱舞』の演奏は、並大抵の高校生の演奏ではありません(課題曲の演奏はまだすべて聴けていないのでなんとも言えませんが)。

さて、『風伯の乱舞』ですが、日本管楽合奏コンテストの演奏では、チェロが加わった編成となっています。こちらの演奏は、吹奏楽コンクールよりも後の演奏で、ソロも含み、全体の歌いこみ、表現の精度がだいぶ高くなった演奏となっています。

フルートの力強いソロと、それを彩るハープ、風鈴で幕を開けるこの曲。
フルートの長いソロが終われば、他のパートも入ってきて、その後、次のソロへ。
次のソロは、ファゴットのソロ、そしてそこにアルトサックスのソロが加わり、掛け合いを見せた後に、緊張感を保ったまま、長い時間をかけて曲は少しずつ盛り上がってゆきます。

ある程度まで盛り上がりを見せると、また急に曲調は穏やかになり、オーボエソロとファゴットソロの掛け合いのパートへ。
そして、一気に曲は盛り上がり、快速パートへ。

……とまあ、前半部まではこのような感じなのですが、そのソロが凄いのです。素晴らしいのです。
特に、フルート、ファゴットと聴けばもうこの曲の世界に引き込まれてしまいます。

先程も書いた通り、より洗練された形、というものならば、日本管楽合奏コンテストの演奏ですが、吹奏楽コンクールの演奏は、(陳腐な感想ですが)とても熱い。
確かに、弦が入れば、吹奏楽コンクールのような演奏は現実問題としても難しいとは思いますが、それを差し引いても、とても熱い演奏です。

吹奏楽コンクールの演奏が、曲の持つエネルギーを最大限に引き出そうとした演奏ならば、日本管楽合奏コンテストの演奏は、曲の内面へと踏み込んでいこうとする演奏なのではないかな、と勝手に思っています。

現に、曲の真ん中の部分の、和太鼓のアンサンブル。これもかなり長いのですが、ここの迫力は、録音で聴いただけでも圧巻です。特に、吹奏楽コンクールの演奏。

理由なしで、ただ感動。

実際に演奏の場所に居合わせていたならば、どれほどの迫力だったのでしょうか。


……とまあ、曲のことを話すのか、演奏のことを話すのか、中途半端になってしまいましたが、あまり長くなりすぎるのもよくないので、そろそろ終わろうと思います。

曲は、和太鼓のアンサンブルの後は、楽しげな、何かのお祭りのようなパートになり、まさに「乱舞」が最高潮に達した後、曲は静かな、美しい旋律へと一転し、そのまま終わると思いきや、またもやテンポが上がり、一気に盛り上がった後、そのままの勢いで幕を下ろします。

とりあえず、一度聴いてみてください。話はそれからです。
とてもいい曲ですが、ただ一つ、非常に難易度が高い……

しかし、またどこかの団体が、新たな名演を生み出していくことを、期待せずにはいられません。


↓↓風の神↓↓

コメントも!!
00:58  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

2013.03.15 (Fri)

お詫び

最近更新が滞っておりまして申し訳ございません。
2013年の課題曲ももちろん、フルスコアともにチェックいたしました。

ご報告までに。
14:29  |  雑談-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2012.11.19 (Mon)

お久しぶりです

気づけば、ここのブログ放置されていましたね。
もう一つの俳句ブログについても、二ヶ月間更新できない状況ですが、12月には必ず更新します。首を長くして待っていてくださいね!

気づけば吹奏楽コンクールも終わってしまいましたが、ぶっちゃけて言えば、本年の京都府吹奏楽コンクールは少し腑に落ちない結果となった人も多かったかもしれませんね。。。

会場の変更、というのもあったのでしょうか。確かに、京都会館と京都コンサートホールの響きは全くと言っていいほど違うのですが、そんなので左右されたらたまったもんじゃないでしょうね。

実際、あのホールでは大音響で音の輪郭をはっきりと鳴らして聴かせる演奏のほうが映えます。それは事実なのですが…
(ただ、全団体を聴いたわけではないので、何ともいえないのです。だからもどかしいというね)

最近、ウインド・アンサンブルという分野にかなり魅力を感じていますし、そもそも「鳴らせばいい」のような吹奏楽はあまり好きではない(というより嫌い)なので、多少複雑な気持ちであります。

(僕が自分で曲を書くときに、あまりf以上の指示を出さないのもそれが原因です)

少なくとも、「鳴らしてこそ吹奏楽」は間違いです。鳴らすべきところを鳴らしさえすればいいのです。
TPOが大事です(笑)

暴力的な曲なら暴力的にやればいい。それはそういう表現なんですから。

…まあ、そんなに語るつもりはないので、中途半端ですがこのくらいで。

では。


↓↓ご無沙汰しておりました↓↓

コメントも!!
22:23  |  雑談-music  |  TB(1)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

2012.08.22 (Wed)

童謡で学ぶ起承転結

そろそろ音楽の記事も書けって皆さん思う頃でしょうか。
はい、ごめんなさい。ネタはあるのですがね・・・
本当にすみません。

今回も、雑談です。

-----

しゃぼん玉飛んだ・・・起
屋根まで飛んだ・・・承
屋根まで飛んで・・・転
こわれて消えた・・・結

なんて素晴らしくわかりやすい起承転結なのでしょうか!

しゃぼん玉が飛ぶという掴みは、これだけの文言で一気に人々をその世界へと引き込みます。そのしゃぼん玉がどうなるのだろう、どこまで飛んで行くのだろう、そんな期待を込めて。(起)

そしてそのしゃぼん玉は、家の屋根の高さまで飛んで行きます。映像は自分の目の前から一気に空の方へ。見事なカメラワークです。(承)

このまましゃぼん玉はどうなるのだろう、そういう皆の期待を裏切る出来事がここで起こります。なんと、しゃぼん玉のみならず、屋根までもが飛んでいってしまうのです!現実で考えると、相当すごい突風だとか、竜巻、嵐などが考えられますが、突風はまだしも、このような状況ではしゃぼん玉を吹き、しゃぼん玉が屋根の高さまで飛んでいくことだけでも奇跡です。ここは、虚構の世界でイメージすべきでしょう。漫画の世界では、こんな意味不明な現象だって起こり得ます。屋根を隅に、高い空を映す映像の中で、いきなり屋根が飛ぶ滑稽さ、そして驚き。なんともインパクトのある画です。(転)

さて、もはやしゃぼん玉なんてどうでもよくなりそうになっているこの状態。屋根まで飛んじゃって、もう気が気ではありません。どうなる、屋根!?そう皆が思っていることでしょう。すると、まるでしゃぼん玉のように、屋根も「こわれて消え」るのです。登場人物たちのまん丸な目をした表情がありありと浮かんできます。なんて滑稽なオチなのでしょう。現実世界では大ごとで、こんなことは言っていられないのですが、虚の世界、漫画の世界であるからこそ、こんなにも滑稽な画、美しいオチに仕上がるのです。(結)

ちなみに、このあとの登場人物の開き直りようも尋常ではありません。

「風 風 吹くな / しゃぼん玉飛ばそ」
屋根よりも、大事なもの。それはきっと、こどもたちの笑顔、楽しさ。
きっと、かけがえのないものなのです。
屋根は、お金で買える。しゃぼん玉の液だって、お金で買える。
でも、こどもたちの楽しみ、笑顔は、お金では買えません。
どんな思い出よりも、どんな道具よりも、楽しいのが一番、笑顔が一番。
これが、野口雨情さんからのメッセージだったのではないのでしょうか。

(この話はフィクションです)


↓↓拍手!↓↓

コメントも!!
19:17  |  雑談-music  |  TB(1)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

2012.06.04 (Mon)

テレビカメラと俳都と僕と

放送からだいぶ時間が経ってしまいましたが、あの『学生俳句チャンピオン』の収録について書こうと思います。

(番組を見たいって人は僕に連絡くれれば見せられると思います。俳句関係なしで存分に楽しめる番組だと思いますよ)

2011年12月29日・松山

収録当日。
学生俳句チャンピオンという番組については、誘いを受けてから始めて知った身であったので、どんなものかほぼ一切知らない状態で挑むこととなった。

バスに乗り込むと、各座席に封筒が置いてある。開くと、筆記用具やお茶などが入っていた。まあ、普通だ。そして、松山への交通費
、及び松山滞在費、さらに謝礼金。封筒の中の紙幣のうち、二枚が二千円札であったことに対し、純粋に驚き、さらにそれがピン札であったことに何故だか感心した。
二千円札のデザインは好きなので、今でもピン札のまま保管してある。

まず最初に連れて行かれたのは、松山の港。オープニングの収録のためである。
寒い寒いと言われながらも、いつもの京都と比べればだいぶ暖かい。これが瀬戸内の気候なのか、それともたまたまなのかは分からないが、とても過ごしやすい気候だ。

現地にはもう番組スタッフの方々はスタンバイ済み。夏井いつき先生やアナウンサーの方とも合流。
前回まではペナルティが進行役をしていたとのことだが、今年は一体誰が?という状態で収録は始まる。

遠くから船に乗ってやって来たのは、アンガールズのお二人。やっぱり背が高い。

オープニングらしく、学生(大学生・院生)含めざっと紹介された後に、第一回戦のお題が発表。
ある絵( http://www.k4.dion.ne.jp/~skipio/clip_Shiki-self-draw.jpg ←これ。正岡子規の自画像だがそのことは伏せられている)が出され、この絵を見て俳句を詠めというもの。

これにより、36人の挑戦者のうち、16人が第二回戦に進むこととなる。
バスで次の場所(松山城へのロープウェイ乗り場)までの移動の間に俳句を一句詠み、提出。
夏井いつき先生が14句選出、加えてアンガールズの二人が1人1句ずつ気に入った句を選出する。

僕の詠んだ句は、これ。


  左手に薄き黒子や冬の空


説明は省くが、ちなみに、僕の左手の甲には薄いホクロがある。

めでたく第二回戦進出を果たす訳だが、他に選出された句の中で、前回チャンピオンの句はやっぱり貫禄があったし、今回チャンピオンの句も素直に「凄いな」と思った記憶がある。

さて、勝ち上がった16名はロープウェイに乗り松山城前へ。残りの人々は歩いて松山城前へ。

第二回戦は、一対一の俳句バトル。アンガールズのショートコントを見た後、ルールの説明が行われる。

16人が8人ずつ、形式的に2サイドに分かれ、一人目から順番に前へ出てきて、勝負をする。
テーマがいくつか用意されており、各チームから一人ずつ前に出てきてから、どのテーマで対決するかが指定される。

テーマ発表から3分間(だったっけ?)、句を作る時間が設けられ、その制限時間内に句を詠み、色紙に書く。
早く作り(書き)終わった人の方に、タイムボーナスの1点が与えられる。

審査員4人いて、持ち点が1人1点なので、審査員が2-2で割れたとき、早く句を仕上げた方が勝つ、という仕組みだ。


すべてのテーマは、一つを除き最初に公開されるので、自分の番を待っている間にある程度句を作っておくことができる。
僕は7番目の対決だったので、公開されているテーマそれぞれについて、とりあえず句を作っておくことができた。

カッコいい勝ち方を見たり、安定の上手さを見たり、とりあえず自分の番がくるまでの対決も楽しいものだったのだが、
何しろ勝敗は一瞬で決まる。気が抜けない。

とは言うものの、一度句ができてしまうと、なかなか頭が働かない。こういうの、ある意味極限状態の心理である。

途中、偉大なる黒岩先輩(某世界では「バショウ」また、別の世界では「希望峰」の名前で通っています。俳句ウェブマガジン『spica』にて、6月の間、絶賛連載中! http://spica819.main.jp/tsukuru/tsukuru-kuroiwatokumasa)の対決の場面があった。
お題は「ヒーロー」。先輩の句もとても良かったが、相手がそれを上回る結果となり、先輩はあえなく敗北。先輩ぃぃぃぃぃ~~~~!!!!

自分の番が来た。
アンガールズ田中氏に手帳がクマのプーさんであることを軽くイジられつつ、対決台へ。

相手は、なんと、先輩を打ち破った方の後輩。何たる縁の巡り会わせ!
というわけで、先輩の仇をとることを決意し、いざ対決!

テーマは、(この二人からは程遠いであろう、と前置きされた上で)「お洒落」。
なぜか、「余計なお世話だ!」とは思わなかった。もはや、自分の中では自他ともに認める「自虐ネタ」として定着していたためであろう。こわいこわい。

待ち時間中に作っておいた句を、最終確認をパッと済ませてサッと書いて、バッと手を挙げ、タイムボーナス奪取成功。

句は、これ。


  ポインセチアサックスの彫刻は鳥


(原則、俳句は空白を開けずに書くのがルールである。本来ならそれに加え縦書きであるべきだが、それはウェブページ上では困難なので妥協する)
勝った。「お洒落」でこういうお洒落の発想をしたところが特に評価されたようだ。

こうやって、先輩の仇を討つことに成功し、ひと安心。

8人目の対決で、ようやく隠されていたテーマが発表。前回チャンピオンと、そのライバルとの対決。テーマは「オリンピック」。これ限りは事前に用意できないから、3分という制限時間がここで本格的にものをいう。
これはやはり見ものであった。前回チャンピオンは、ここで敗れ、さらに番組的に面白くなった(?)。


こういうのって、運ですよね。


さて、勝った8人は昼食場所に行き、お先にゆっくり昼ごはん。
その間、松山城で敗者復活戦。

「松山や秋より高き天守閣 /子規」

この句の中七、「秋より高き」の部分を変え、新たな句を作る、といったもの。
この中七、季語も含まれているので、変えるにしても、季語を使わなければならず、かなり制限がある(無季にするなら話は別だが)。
その中で、オリジナリティを表現しなければならない。

28人がそれぞれ1フレーズずつ考え、いざ審査。そして、一人勝ちあがる。「木枯らし砕く」が見事、選ばれたようだった。


これで27人は脱落かというと、まだチャンスは残っていた!敗者復活戦、まだもう一試合!

*****

・・・その頃、敗者復活戦でどんなことが行われているのかはつゆ知らず、昼食を食べる自分たち。
そうしてしばらく待っていると、残りの人たちも昼食の会場にやってきた。

そこで、1人だけ勝ち上がって、残りの人たちはもう一戦あるのだ、ということを知る。

その人たちは急ぎ目で昼食を食べ、3人ずつのチームを結成。そして、食べ終わるとまた会場から出て行った。


一体何が行われるのだろう?結局、その答えは放送を見るまでほとんど分からないままであった。


*****

さて、敗者復活戦二回戦。

「借り物俳句」

なるもの。
各チームから2人が大街道商店街(俳句甲子園の時は毎年圧巻です!)に出かけ、何か物をそれぞれ1品ずつ借りてくる。
そして、また会場に戻ってくる。

そして、次に、待機していた1人が、他の2人が借りてきたものから連想し、俳句を詠む。

俳句の得点と、スピード点(2人が戻ってきた順位だったっけ?句を作った順位だったっけ?)との合計が最も高い1チーム(3人)が、復活を果たす。

こういうものである。

*****

一方で僕たちは雑談などしつつ、ひたすら待ち続け、ようやく皆が返ってくる。

勝ち上がってきたのは、東大・・・開成出身の参戦者。第11回俳句甲子園最優秀句を詠んだ村越さんのチーム。やっぱり大人しくしているわけがない。

計12人で三回戦へ。残りの24人とは暫し別れを。


三回戦は「カルタ→俳句」といった流れのもの。

まず、アンガールズ田中氏が、俳句の書いてある読み札を読み上げるので、その季語が書いてある取り札を取る。
取り札を取ったら、審査員のいる場所へと移動し、次は箱の中からテーマの書いてある札を一枚取る。

箱の中に入っているテーマは、「喜」「怒」「哀」「楽」「アンガールズ」の五種類。「アンガールズ」を引けば消化試合である(笑)。

カルタで獲得した季語と、引き当てたテーマとで俳句を詠み、審査員に評価してもらう。

審査員は4人、持ち点は1人10点ずつで、35点以上をもらえれば決勝進出、定員は早い順に4人。

何度でも挑戦可能で、一度ダメだったら、テーマを引き直して再挑戦するか、もう一度カルタの場所へと戻り、季語からやり直すかどちらか好きな方を選べる。



さて、対決が始まった。

カルタが次々と詠まれるも、最初は詠みにくい季語ばかり。誰も手を伸ばそうとしない。
そんな中、挑戦的な一人がまず季語を手にし、旅立つ。

僕は、もう少し様子を見ていたが、比較的得意な風系の季語が出てきたので、少し悩んでからとった。季語は、「凩(こがらし)」。偏ったイメージが強く詠みづらさはあるものの、まずはこれで挑むことに。

こうして、二人目の挑戦者が旅立った。

さて、アンガールズ山根氏の持つボックスからテーマを引くと、なんと「アンガールズ」。
これは無理だと早々にあきらめ、それなりに句を詠んで審査員に見せ、案の定ダメで、もう一度テーマを引き直す。

こんな調子で何度も挑戦していた。

次々と人はやってきて、だんだんと審査員の前に行列ができるように。

そんな中、一人目が35点以上をたたき出し、決勝進出決定!
そして、二人目も決まる。

あと二人。

多少焦り始める。

やはり、「凩」は詠みづらさがある。「凩」で「喜」や「楽」を表現しようとしても、「凩」と対極にある感情のようでなかなか難しい。「哀」や「怒」についても、「凩」のイメージと近く、なかなかオリジナルな発想のものができない。
季語を変えようか、何度も悩むも、「凩」で挑戦し続ける。

安定して30点以上をキープしているので、そこらへんは個人的に安心できたのだが、決勝進出は決まらない。

そんな中、3人目も決まり、焦りも最高潮。

やっと「凩」を諦め別の季語にするも、点数は伸びずタイムアップ。

・・・タイムアップ!?

そう、4人目が決まらないまま、タイムアップを迎えた。

さて、ここで審査員の協議によって4人目が決まる。
審査対象は、34点を出した句。ここで、僥倖が。

僕は、34点句を2句作った。



  凩やバッハは曲を作り終え(「喜」)
  凩やエレジーを弾くための椅子(「哀」)



34点を出した句は、全部で3句。そのうち2句が僕の句。というわけで、僕はめでたく決勝進出を果たした。

とりあえず、俳句を量産するという僕の作戦が今回は功を奏したらしい。とてもうれしかった。

それにしても、「凩」×「喜」で34点句を作れた自分を誉めてやりたい。


ちなみに、8~10句くらい詠んだが、全部音楽関係の句。というわけで、番組ではそういうところ、取り上げられることとなった。


決勝に勝ち乗ったのは、高崎さん、田中さん、村越さん、そして僕。

村越さんなんて、一回戦は勝ち上がり、二回戦で負け、敗者復活戦一回戦では勝ち上がれなかたものの、敗者復活戦二回戦で見事勝ち上がる、そして三回戦、決勝と、全部のゲームに参加。
なんて贅沢なんだろう!


最後は、シンプルに、兼題「雪」で1人1句ずつ詠み、他の32人が1人1票ずつ投票、また、4人の審査員がそれぞれの句に1人10点以内で点数をつけ、総得点の高かった句の詠者が優勝、というもの。

僕が詠んだ句は、


  雪が降る太鼓がちょっと顫えてる


といったもの。(「顫える」は、「ふるえる」)


結果、優勝したのは、田中さん。いい句だなあ、と素直に思った。おめでとう。
というか、どの句もよかった。やっぱり決勝だなあ。


このおかげで、自分の課題も知ることができたし、何より、自分が俳句(を作るうえ)で目指したいもの、それが明確に分かるようになった。
そういう点で、とても大きなものを得ることができた。


松山に行って、いろんな人に会うこともできたし、俳句に対してまたいろいろと考えるきっかけにもなった。
いやあ、楽しかったなあ。


↓↓学生俳句チャンピオン!↓↓

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2012.06.04 (Mon)

僕と吹奏楽

いつもならHTMLタグ使いまくるのですが、別のところで書いた記事で、しかもスマートフォンからの更新なので、そこらへんお許しを

大体、吹奏楽部を卒部してからの、僕の音楽熱、特に吹奏楽熱は尋常じゃない。
今振り返れば、中学の頃の自分の知識の無さに驚愕、一体音楽の何を楽しんでいたのだろう?と首を傾げてしまう。
いやまあ一応答えを見つけてはいるけど。

今のような形で吹奏楽の魅力にのめり込み始める契機となった曲は、浦田健次郎作曲『セリオーソ』だと思っている。基本的に、ああいう曲に魅力を感じ始めた時点で、吹奏楽にのめり込むようになる人は多いように思える。

これと時期を同じくして、マーチの世界の広さを知る。中学時代に知っていたマーチといったら、せいぜい『マーチ「春風」』『ピッコロマーチ』『コンサート・マーチ「光と風の通り道」』『憧れの街』『マーチ「ブルースカイ」』『ナジム・アラビー』。そして、『行進曲「威風堂々」第一番』『アーセナル』『フローレンティナーマーチ』くらいとごく僅か。本当にありふれた中学生吹奏楽部員の知識。ちょっと少なすぎるんじゃないか、と思う。

マーチに対するステレオタイプを抱くにはちょうどいい知識量かと思われる。
そんなのだから、「マーチって面白くないな」なんて思っていた。

けれども出会ってしまった。色んなマーチに。それも、過去の課題曲集で。最初に出会って、自分のなかで衝撃的だったのは『スター・パズル・マーチ』だった記憶がある。そのまま、『ラ・マルシュ』『ポップス・マーチ「素敵な日々」』など聞いていき、そこで『ウィナーズ―吹奏楽のための行進曲』に出会い、完全にこの曲の虜に。諏訪雅彦作品に今もずっと惚れている。

その頃、マーチ以外の分野もどんどん自分の中で開拓されていき、真島俊夫さんの『波の見える風景』や『コーラル・ブルー 沖縄民謡「谷茶前」の主題による交響的印象』や、岩井直溥作品、他に、『ムービング・オン』などとポップス系課題曲にも惹かれつつ、衝撃の田村文生作品と出会う。

『饗応夫人~太宰治作「饗応夫人」のための音楽』を初めて聞いた時の印象は、もうすごいものだった。「こんなのが課題曲だったのか!!!!」
1回目聴いた時には理解に苦しんだ。でも、2回目以降聴いていると、どんどんこの人の魅力に惹かれ始めた。今では立派な田村文生ファンでもある。

また、小説『楽隊のうさぎ』でも取り上げられていた、『交響的譚詩~吹奏楽のための』。自分がこの本を読んだ中学生当時、「”譚詩”って”バラード”と訳されるんだ・・・」とだけ知って、さぞかし叙情的でメロディアスな曲なんだろうな、と思っていたから、この曲を聴いた時に、印象とのギャップに驚いた。
まさか花の木中学はこんな難曲に挑んで、それもさらっと吹いていたとは。

こうやって吹奏楽の魅力に引きこまれている内に、いつの間にか他ジャンル音楽にも興味が伸びていることに気づく。

管弦楽なら、ベートーヴェンに以前から興味はあったが、まあ古典派か、せいぜいロマン派のメロディックな曲ばかりだったけど、いつの間にかコンテンポラリーの方が好みに。
メシアンの『トゥーランガリラ交響曲』は一瞬で好きになったなあ。
A.シェーンベルクなんか、かつての自分なら好んで聴こうとはしなかっただろう。

そして出会った武満徹作品。
心にまで響いてくる、格別な音楽空間。
『セレモニアル』『フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム』は特にお気に入り。この人の曲で、休符というものの音楽性を初めて肌で実感したんじゃないか、と思う。


そして今は、三善晃作曲の合唱作品を聴きながらこれを書いている。三善作品といえば、『深層の祭』と『吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」』が課題曲として有名。特にこのマーチは大好きである。札幌オリンピックファンファーレもお気に入り。三善作品を聴き漁った日々もあったっけ。この人の曲も好きだなあ。


最近、また色んな作曲家の魅力を発見しつつある。長生淳、井澗昌樹、後藤洋、阿部勇一・・・尽きること無い世界。


「吹奏楽はオケの入門編」だって?「アマチュア=吹奏楽、プロ=オーケストラ(管弦楽)」だって?

とんでもない!

吹奏楽には吹奏楽にしか作れない世界、管弦楽には管弦楽にしか作れない世界がある。合唱には合唱だけの、弦楽合奏には弦楽合奏だけの、器楽ソロには器楽ソロだけの、それぞれ世界があるように。


世間一般の人が思っているより、吹奏楽の芸術レベルもかなり高い位置にまで登ってきている。ただ、世間での吹奏楽の地位は、特に日本ではあまり高いようには思えない。

吹奏楽の地位は、これから上がっていくのか、現状維持か、それとも下がっていくのか。

今を生きる自分たちに、この運命は託されている。


↓↓ビバ、吹奏楽↓↓

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2012.02.14 (Tue)

生存報告

今年のコンクール課題曲、音源も公開されたことですし、フルスコアも手元にありますから、早くレビューを書かないとなあ、ということですね。

ではでは。早い内に。
19:48  |  雑談-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2012.01.14 (Sat)

2012年度課題曲参考音源一部発表

速報です。
http://www.ajba.or.jp/kadaikyoku.htm
に冒頭一分がようやくアップされました。

以上です。
00:28  |  課題曲-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2012.01.13 (Fri)

平清盛

大河ドラマ放送50年目、51作目の今作、『平清盛』。

作:藤本有紀
音楽:吉松隆

《テーマ音楽》
指揮:井上道義
ピアノ:舘野泉
演奏:NHK交響楽団

今年も原作なしのオリジナル作品ですね。
平清盛が主人公となった作品は、『新・平家物語』以来40年ぶり。
『新・平家物語』の音楽は冨田勲さんが担当されていました。シンセサイザーなんかでも有名ですね。冨田勲さんの大河ドラマテーマ曲なら、『勝海舟』なんかが僕は気に入っています。
やはり、平家を描く時は、武士らしさよりも、むしろ雅やかな雰囲気を前面に出すのですね。

さて、今回の音楽を担当しているのは吉松隆さん。NHKのサイトに書いてあるプロフィールを引用させてもらいます。

1953年(昭和28年)東京都生まれ。
少年時代は漫画家や科学者に憧れていたが、中学3年の時に突然クラシック音楽に目覚める。一時松村禎三に師事したほかはロックやジャズのグループに参加しながら独学で作曲を学ぶ。いわゆる「現代音楽」の非音楽的な傾向に異を唱え、調性やメロディーを復活させた「新(世紀末)抒情主義」を提唱、5つの交響曲や9つの協奏曲を始めとするオーケストラ作品、「プレイアデス舞曲集」などのピアノ作品の他、ギター作品、邦楽作品、舞台作品など数多くの作品を発表。クラシックというジャンルを越えた幅広いファンの支持を得る。 満を持しての大河ドラマ音楽担当、久しぶりのクラシック界からの待望の作曲家起用である。
(近作) 2009年、映画「ヴィヨンの妻」で日本アカデミー賞音楽賞受賞。
2010年、CD「タルカス~クラシックmeetsロック」発表。


どのプロフィールを見ても、だいたい同じようなこと書いてますね。そりゃそうか。

吉松さんのデビュー曲は、『朱鷺によせる哀歌』。僕の好きな曲の一つです。テーマがテーマだけに、暗い気持ちの時に聴くのはあまりオススメできませんが、とても哀しい曲でありながらも、澄んだ美しさに満ち溢れた曲です。
CD『タルカス~クラシックmeetsロック』、ようやく買いました。『題名のない音楽会』で『タルカス』(ELP)のオーケストラバージョンを聴いてから、ずっと欲しかったんですけどね。

さて、『平清盛』テーマ音楽の話に移りましょう。
ピアノ演奏は、舘野泉さん。世界的ピアニストです。近年、右半身不随になりながらも、「左手のピアニスト」として復帰された方です。とても優しい音色を奏る方です。
この方も、『題名のない音楽会』に出演されてましたね。吉松さんが舘野さんのために作曲された『左手のためのピアノ協奏曲「ケフェウス・ノート」』も演奏されていました。

話を戻しましょう。

この曲は、吉松さんが作った「平清盛」「源氏」「朝廷」「遊びをせんとや生まれけむ」のモチーフをもとに構成されています。

モチーフ


吉松さんの言葉を引用しましょう。(全てhttp://yoshim.cocolog-nifty.com/office/より)

「平清盛」
これは音楽部分の基本モチーフ(運命のモチーフのようなもの)。全体の半分近くがこの動機の変奏で出来ていると言ってもいいくらい頻繁に出て来る。
原形は、一番最初にイメージ画像として見せてもらった「青竜刀を持ってそそり立つ若き清盛」の姿から生まれたもので、刀をすらりと抜き、雄叫びを上げるイメージから来ている。


「源氏」
対する、ライバルや敵のイメージは、もう少しドスが利いていて、大地を這うような感じの息の長いメロディのモチーフ。これは師匠(松村禎三)の師匠にあたる伊福部昭風の、ちょっと怪獣映画っぽい「低音ブラスでユニゾン」を目指したもの。

「朝廷」
もうひとつ、雅楽風の「雅さ」を漂わせるのが「朝廷」のモチーフ。これは「今様」(当時の流行歌)の節回しを意識したもので、基本はいわゆる平安貴族風の雅なイメージだが、変奏の仕方によっては暗くて不気味な響きも漂うように考えた。

「遊びをせんとや生まれけむ」
これはドラマ全編を通しての「メインテーマ」的な存在で、最初期の台本案には「平清盛~遊びをせんとや生まれけむ」と記されていたほど、全体を貫く大きなイメージである。
当時どう歌われていたかは想像するしかないが、時代考証して本格的に「今様」風に作ったのでは(♪あ~~~~~そ~~~~~~び~~~~~~を~~~~~~というような)きわめて間延びした歌になるうえ、現代の私たちには歌詞が聞き取れない。
そこで、旋法としては平安(雅楽)の香りを残しつつ、ピアノやオーケストラでも変奏可能なもの。分かりやすくシンプルでありながら、微妙なゆらぎを持ち、繰り返しドラマの中で聴かされても飽きないもの。さらに、歌い手の思い入れによってメロディの形が微妙に変化できるもの・・・を目指し作曲することになった。


伊福部昭さんは、『ゴジラ』のあのテーマ曲を作曲された方です。伊福部さんの名前もよく聞くなあ。



曲は、舘野泉さんのピアノソロが、『遊びをせんとや生まれけむ』の旋律を奏でるところから始まります。

遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子供の声きけば  我が身さえこそ動(ゆる)がるれ
舞え舞え蝸牛 舞はぬものならば 馬の子や牛の子に蹴させてん 踏破せてん 真に美しく舞うたらば 華の園まで遊ばせん


という、『梁塵秘抄』の中でも有名な歌(の前半部分)に、吉松さんが旋律をつけたものです。鎮魂の意も込めた、静かで、美しい始まりです。


次に、ピアノも単音から和音がつくようになり、ストリングスにもチェロが加わり音域が拡がってゆきます。

そして、その後に現れてくるのは、「清盛」のモチーフ。オーケストラは次第に厚みを増してゆきます。
まるで、平家が、平清盛が、上へ上へとのぼりつめていく様子をみているかのようです。

ピアノの旋律に乗っかって、鳥のさえずりのようにも聴こえるフルートですが、これも「清盛」のモチーフなんですね。

続いて、ホルンも旋律に加わり、弦は「遊びをせんとや~」のモチーフでしょうか。
上へ上へとのぼりつめていく清盛ですが、根幹にはあの歌の記憶。メッセージ。これは、初回の本編を見てからもういちど聴くと、とてもグッとくるものがあります。

清盛の過去であり、生き様にもなるであろう、「遊びをせんとや~」。とても重大なテーマを秘めています。


オーケストラは厚みを増してゆきながら、内に秘めるエネルギーをどんどんと増大させてゆきます。

そして、そのエネルギーが遂に爆発。曲調は変わり、5拍子の荒々しいロックに。
打楽器群が満を持しての登場ですね。

N響の新しい一面ですね(笑)ロックの破壊力は抜群です。
今回の「平清盛」の世界は、雅楽や箏が鳴り響くような「雅な平安時代」ではなく、ダイナミックでプログレッシヴ(先鋭的)な世界=《平安プログレ》がテーマ。》(http://yoshim.cocolog-nifty.com/office/より)
とあります。新しい時代を築いた、清盛ならではのテーマでしょう。

ただ、まだここでも「清盛」のモチーフが奏で続けられます。一番わかり易いのは、ホルンの旋律ですね。
そうやって、さらに上へ上へとのぼってゆく清盛。ホルンが雄叫びを上げ、頂点に手の届きかけた、その時。

地を這うような源氏のモチーフが現れます。

かつては知己であり、良いライバルだった源氏。
対立するも、自分が命を救った、頼朝を始めとする源氏たち。

彼らが、清盛たちに待ったをかけます。

一歩一歩、地を踏みしめて、重々しく、平氏たちを追い詰める源氏たちの影。

そして、そこに見え隠れする「朝廷」の姿。(「朝廷」のモチーフは原型に近い形では出て来ませんね)


そしてやってくる、争い。


平氏たちは源氏との争いに負け、かつての栄光とともに、海の底へと沈んでいきます。

よみがえる、「遊びをせんとや~」の記憶。これが、今の平氏たちの根源であったのです。

そして、「清盛」が、フルートのあの旋律の形で現れます。海の底へと沈んでいく平氏たちを見ながら、走馬灯の様に清盛の記憶を思い出しているかのような印象です。



おそらく、この曲の構成自体が、今回の『平清盛』という作品が一年をかけて描くものそのものであるのでしょう。

吉松さんの「美しさ」が随所に現れています。そして、これまた彼の作品の特徴の一つである、「ロック」。吉松さんの作品としか思えませんね。


ここしばらくずっと、大河ドラマには、クラシック界の作曲家ではなく、映像音楽を専門とする作曲家が起用されていましたから、やはりその方たちの曲に比べると、内容の濃い曲となっています。


ただ・・・吉松さんの作品を聴いていて思うのですが、
吉松さんは、弦の扱い方がとっても美しく、表情豊かな音を引き出すお方だと思います。しかし、(僕が金管を演奏するからなのかもしれないでしょうが)管楽器、特に金管の使い方があまり好きではありません。
表情・色彩豊かな弦に比べて、管楽器、特に金管楽器の音はモノクロームな印象です。

せっかくのNHK交響楽団なんですから、そろそろ、もっとオーケストラを鳴らせる作曲家がテーマ曲を書いて欲しいですね。
映像音楽らしさから抜けだして、だいぶクラシカルな響きではありますが、やはりなんだか勿体無いです。これから先、そういう作曲家が出てきてくれるといいですね。純音楽の作曲家路線で、これから先もNHKが進んでくれることを期待しているのですが・・・


吉松さんは、管弦楽曲も多く書かれていますが、やはり、弦楽オーケストラや弦楽合奏、それと、協奏曲形式の曲が好きです。

『朱鷺によせる哀歌』も弦楽合奏とピアノのための曲です。本当に美しい。

また、鳥シリーズも有名ですが、ここでは『サイバーバード協奏曲』を紹介しておこうと思います。
アルト・サックスとオーケストラのための曲で、吉松さんらしい美しさが漂っています。

特に、2楽章「悲の鳥」は、本当に美しいレクイエムです。吉松さんが、妹さんを亡くされた時に作られた曲だそうです。



美しさともう一つ、ロックについてですが、やはり『タルカス』の編曲が一番有名です。
まあ、『Dr.Tarkus's Atom Hearts Club Quartet』なんてオリジナル曲の作ってますね。
ビートルズの「Sgt.Pepper's Lonley Hearts Club Band」、ELPの「Tarkus」、ピンク・フロイドの「Atom Heart Mother」というロックの名盤をブレンドし、「鉄腕アトム」の十万馬力でシェイクした作品という非常にぶっ飛んだことを語ってられますが(笑)

ここらへんは、CD「タルカス~クラシックmeetsロック」に入ってますので。ただ僕は、このCDに入っている、黛敏郎さんの「BUGAKU」は本当に値打ちがあると思います。




さて、次回からはついに主要キャストが本編に登場してきます。ただ、このテーマ曲がある限り、決して、舞子の存在は忘れることがないでしょう。とても、印象深い「第一話」になりそうです。

↓↓平清盛、美し。↓↓

コメントも!!

あ、mixiから来た方、コチラに戻って「イイネ!」か「コメント」をしてもらえたら嬉しいな♪
17:37  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2011.12.28 (Wed)

放置していてすみません!

コメント、ありがとうございます。

皆さん、コンクールがんばってくださいね。


福田さん、足立さんは過去にも課題曲に登場している方ですし、長生さんも著名な方です。残るお二方もニューフェイスですので楽しみです。和田さんは、『マーチ・エイプリル・メイ』の作曲者、矢部さんと同僚なんですね。1993年の課題曲も、個性が強い!!




あ、話は変わりますが、吹奏楽のためのスケルツォ第1番、第2番、第3番の全部聞きましたが、なるほど2番は課題曲という点が意識されてますね・・・
20:22  |  雑談-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2011.09.06 (Tue)

蓮城歳時記

まずは、春と夏の季語をいくつかピックアップしてみました。



春窮(しゅんきゅう・晩春)
 晩春になって、食べ物がなくなってしまうこと

 基本的に、収穫の季節は秋。麦は、夏。対して、冬は農家にとってお休みの季節。そう考えると、晩春に食べ物が尽きてくるというのも納得できる。春の七草と筍だけでなんとかやっていけないか、と頼まれても、七草ではお腹を満たせそうにないし、旬の筍はさすがに金銭的にキツイ。ま、無理があるだろう。
 下宿生にとって生活費の遣り繰りは非常に深刻な問題であって、いの一番に「仕分け」られるのが、食費である。
 現代では、別に晩春に限ったことでなく、一年中この問題には頭を抱えることになるとは思うのだが、自宅生である筆者にとってはどこ吹く風。まあ、せいぜい頑張れ、下宿生!・・・なんてことを言っていると、いつかツケが回って来そうなので、とりあえず節電でもするか。

  春窮やタコ足配線解消す   蓮城




麝香連理草(じゃこうれんりそう・晩春)
 スイートピーの和名。麝香豌豆、香豌豆ともいう。

 「麝香連理草」という名前から「スイートピー」を自然に想像できる人はまずいないだろう。「連理草」だけだと風流だな、とか思ったりもするのだが「麝香」という言葉の存在感が大きすぎる。「麝香」とは、「雄のジャコウジカの腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥した香料、生薬の一種」ということであるが、何せ実物を手にしたことがないので、匂いすら分からない。「鹿」という字から、奈良公園の鹿のフンの匂いしか想像できないのだが、「香料」というからには、そんな匂いではないのだろう。
 ところで、「スイートピー」と言えば、松田聖子の『赤いスイートピー』を連想する人も多いだろう。当時、スイートピーに赤い色のものは無かったのだから、何を考えて『赤いスイートピー』という曲を作ったのか気になるのだが、本当に赤色のスイートピーを作る方も作る方である。日本の技術力は凄いものである。『赤い麝香連理草』なんて題名だと、曲がヒットする気がしない。

  在庫みなプレミア麝香連理草   蓮城




長閑(のどか・三春) のどけし、のどやか、のどかさ、のんどり、駘蕩
 春の日ののんびりしたさまをいう。日も長くなり、時間もゆるやかに過ぎるように感じる。

 思ったのだが、「長閑」と「駘蕩」が同じような意味を表すとはにわかには信じがたい。「駘蕩」の意味は、「1.さえぎるものなどがなく、のびのびとしているさま。2.春の情景などが、平穏でのんびりとしているさま。」とある。春風駘蕩なんて四字熟語もあるが、普通それぐらいでしか使わないであろう。それより、「駘蕩たる春の日」と言われて、「のどか」な感じが一切しないのは筆者だけであろうか?新学期も始まり、調子に乗った放蕩息子が、暴走族に入ってバイクでも乗り回してそうな気がする・・・と思うのはさすがに筆者だけか。

  柿ピーのピーは長閑にあくびかな   蓮城
  駘蕩や特攻服にファブリーズ




牛馬冷す(ぎうばひやす・晩夏) 牛冷す、馬冷す、牛洗ふ、馬洗ふ
 夏、農耕で疲れた牛馬を水辺に曳いていき、汗を洗い流し、疲労を回復させてやること。

 果たして、この季語をみた現代人のうち何人が、農耕の一風景を思い描いただろうか。大半の人は、生の牛肉や馬肉を冷蔵庫で冷やすその様子を想像したに違いない。それも、農耕で牛馬を使うなんて、今の時代ではまず見ない光景だろう。農業で牛とか馬とかと聞くと、食用にするために育てている、といったことを想像するのが今の時代では精一杯だろう。
ただ、傍題を見ると、「馬洗ふ」というものがある。農耕ではないが、レースに出て疲れた競走馬に「お疲れ様」などといって体を洗ってやるのも「馬洗ふ」という季語ではないのだろうか?あ、でも競馬って一年中やってるしなあ・・・
 それにしてもこの季語、牛とか馬とかは気持いいのかもしれないが、それに対して「牛馬冷す」という作業をしている農家の方はとっても暑そうである。

  牛馬冷すこれぞ熱量保存則   蓮城




黴(かび・仲夏) 
 梅雨時の高温多湿に乗じて発生する菌の一種。食べもの、衣類、畳、壁など、何にでも発生する。鬱陶しい長雨の季節を象徴するものであるが、味噌醤油の製造に欠かせない麹黴やペニシリンを作る黴など、有益なものもある。

 傍題は多いから省略。確かに、梅雨時にカビは生えやすい。でも、水まわりには一年中生える。とにかく、一度生えたら、除去するまで終始カビのお世話になることとなる。鏡餅にだってカビは生える。あれは生えて当然、カビの生えた部分は削り取って食べる、というが、心配性の筆者にとって、「もしかしたら見えないだけでもっと深くまで根ざしているかも・・・」とどこまでも削りたくなる。結局食べられる所がなくなってしまいそうだ。玉ねぎの皮を剥いていたら玉ねぎがなくなってしまう現象と同様の現象だと思われる。
 カビってなんだか体に悪そう・・・というイメージが付きものだが、『JIN -仁-』ではいかにも体に悪そうなカビをこれでもかというほど集めてペニシリンを作っていた。毒と薬は紙一重なのだ、と思い知らされた。ただ、ブルーチーズを最初に食べた人に対しては、尊敬を通り越して畏怖を覚えてしまう。
 歳時記を開いてみて気づいたのだが、「黴」という季語は植物に分類されている。そりゃそうだ、菌類は植物だ。でも、やっぱりあのカビが植物だ、とはにわかに実感しがたい。ここは発想の転換、「家の風呂場は植物がいっぱい生えています」と言ったら、良いようにも聞こえないだろうか?「え、苔だらけ?」とか言われたらお手上げであるが。
 ちなみに、カビは菌であるからといって、「黴菌」と書くと、それは「カビ菌」ではなく、「バイキン」である。じゃあ、カビの菌は何といえばいいのだろうか?「黴の菌」としか言い用がないのであろうか。そういえば、しいたけの菌は「椎茸菌」と書いても通じそうだが、もっと広く、キノコの菌を感じで書いたら、「茸菌」とでもなるのであろうか。ただ、よくよく考えると、「茸」も「菌」も「きのこ」と読む。じゃあ、「菌菌」と書いてもいいということになる。気持ち悪すぎる。そもそも、同じ「きのこ」でも、「茸」と「菌」とでは、漢字が違うだけではあるのだが、イメージが大幅に違いすぎる。菌類はきのこだけでないのだから、「菌」という漢字を「きのこ」だけが独占するのはどうも解せない。

  党内の派閥は多し黴拭ふ   蓮城




青嵐(あをあらし・三夏) 
 青葉の茂るころに吹きわたるやや強い風。若々しく力強い感じがする季語である。

 とっても気持ちのいい夏の風の表現である。同じ夏の季語でも、「風薫る」とはまた違った趣がある。やはり、夏のイメージとしては、植物の「青」といったところであろうか。しかし、中国五行説に基づくと、青は春。青春、朱夏、白秋(素秋)、玄冬である。ちなみに、もうひとつの色、黄は、土用。青竜、朱雀、白虎、玄武、黄竜(黄麟)と完全に色が一致する。やはり、日本と中国の差はこういうところにあるのではないだろうか、と思ってしまう。でも日本って異国大好きな国だから、中国に限らず、外国のことはどんどん取り入れちゃう。日本の俳句という文学に、「クリスマス」という季語が存在するのだから、面白いものである。

  古代魚の目は真黒や青嵐   蓮城
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2011.08.02 (Tue)

8月1日京都府吹奏楽コンクール

7月31日から8月7日まで、京都会館において、
京都府吹奏楽コンクール(関西吹奏楽コンクール予選)が行われています。

31日は職場・一般の部でした。京都の職場・一般では今のところ目立った団体はないですねえ。これからに期待。

最終日には大学の部があるわけですが、龍谷は昨年全国金賞のため京都大会シード。立命は今年、3年目をねらいに来る!という感じでしょうか?
大学は関西大会で繰り広げられるであろう龍谷大・立命館大・近畿大の激戦が非常に楽しみです。


で、8月1日からは3日間、中学校の部Aがあります。京都からは残念ながら全国に行くような中学の団体は今のところ聞きません・・・
その中学校の部Aの一日目に、ひょんなことから最後の四団体だけ演奏を聞かせてもらいました。

生演奏久しぶり!
ということで、最後の4つの団体についてだけですが、僕なりの感想をそれぞれ書いておこうと思います。うーん、結構辛口になってしまいましたが。愛のムチ、的な?


課題曲I   『マーチ「ライヴリー アヴェニュー」』 堀田庸元
課題曲II  『天国の島』 佐藤博昭
課題曲III  『シャコンヌ S』 新実徳英
課題曲IV  『南風のマーチ』 渡口公康
課題曲V   『「薔薇戦争」より 戦場にて』 山口哲人(高校・大学・職場・一般のみ)

また曲のレビューもやらなければ・・・!


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出場団体名 課題曲/自由曲(作曲者/編曲者)
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♪京都市立樫原中学校吹奏楽部 課題曲I/カントゥス・ソナーレ (鈴木 英史)  

課題曲はマーチですね。
課題曲の出だしから音楽空間を作り上げてきました。「お、やるな!」と感心。
楽器もちゃんと鳴らしていましたし。
ダイナミクスも結構工夫しているようでしたが、少し中途半端な部分もあったかな?とも。多少いきなり感がありました。もう少し徹底して統一感を出したほうが良さそうだと思いました。
また、伴奏系とメロディのノリが少し異なる所があったのが気になりました。伴奏系、もっと前に進んで!と。
トリオの部分、クラリネットがユニゾンでメロディを受け持ちますが、音質の違うクラリネットが一本交じっていたのがとっても気になりました。音程が一本だけ絶望的に違う・・・

自由曲は『カントゥス・ソナーレ』。この曲も結構耳にするようになってきました。コンクールでブームが発生しつつあるのかな?
木管が演奏したメロディと同じメロディを金管が演奏するとき、キャラクターが同じでなかったのが気になった点。木管から金管へのメロディの引継ぎをもっと上手くキメて欲しいものです。
この団体だったっけ、最後のティンパニの音程・・・!!!調律での失敗か、ペダル操作での失敗かは知りませんが、最後の最後であるだけに、少し残念。

金管、特にトランペット、トロンボーンは、長く伸ばす音の処理が苦手なのかな?と。
パーカッション、少し自己主張が過ぎるかな?
短めに吹く音はまあいい感じなのですが、テヌート気味に吹くべき音がしつこいかな?そして伸ばしきった後の処理が吐き捨てるようなのも気になったところです。
ただ全体的には、結構まとまっていて、安心して聴くことができました。木管が上手ですね。金管は木管ほどではないですが、それなりにしっかりはしてます。


結果は金賞でした。

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♪宇治市立東宇治中学校吹奏楽部 課題曲IV/喜歌劇「ロシアの皇太子」セレクション (F.レハール/鈴木 英史)

また鈴木さんかよ・・・なんてことはおいといて。まあ、今度は編曲者ですからね。というより、鈴木さんの名前は「New Sounds in BRASS」で編曲者として名前を見ることのほうが多いので・・・

まずは課題曲からです。今度もマーチ。違う曲ですが。
やっぱり印象は出だしで決まるのですが、・・・うん。そうだね。
音が会場を包み込むといったようなものではなく、所詮、「ステージの上の音楽」というか・・・空間を作りきれていなかったように思えます。
全体の音が一つになっていない感はありました。そして多少不安定。
4分の4拍子の4拍目に、8分音符が2つ並ぶと、速くなってしまう(ころんでしまう)、その半拍前から始まる、3つ並びの8分音符になると、今度は遅くなってしまう・・・という典型的なテンポの不安定感もありました。
ただ、リズム隊はちゃんと曲にノッてはいましたね。ちゃんとリズムに推進力がありました。

自由曲についても、やはり音が固くて融け合っていない感はありました・・・
でも、パーカッションが引っ張ってくれましたね。ドラムセット風に並べた打楽器群や、カスタネット等にはある程度の安定感はありましたね。これらのパートは安心して聴けました。

全体的に、ここは木管が弱いな~と。金管ももっと音に伸びがあってほしいな、と思いました。

結果は銀賞でした。

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♪向日市立勝山中学校吹奏楽部 課題曲I/スペイン奇想曲より“第1楽章,第4楽章,第5楽章” (N.リムスキー=コルサコフ/M.ハインレー)

では課題曲から。
おっと、テンポがかなり遅め!この曲は・・・もっと速くないと。
ただ遅いからといって推進力が失われているわけでもなく、リズム隊もちゃんと前へ前へと推進力を持ったリズムを奏してましたし・・・このぐらいのテンポだったら重~くなりがちなのですが。
これがもっと速くなったらな~と。丁寧に仕上げようとしているのは分かりますが、完成形ではありませんね。

で、自由曲ですが、課題曲ほどではありませんがこれも遅いな~と。
クラリネット、ソロなんだからもっとソロっぽく吹いてほしい!あ、これはどちらかと言えば周りが強すぎるのかな?ただソロの方も音が固い。ソロの受け渡しをもっと綺麗にやってほしいところです。
第4楽章は、スネアドラムのロールが入り、まず、金管(トランペットとトロンボーンかな?)がファンファーレ風にメロディを奏でます。ここはまあすっきりと過ぎたわけですが、次にサックスアンサンブルが、同じテーマを演奏します。
ここはもっとアンサンブルを聴かせて欲しかったですね。アンサンブルにもかかわらず、全員がそれぞれバラバラにソロを吹いているような印象でした。あと素っ気無すぎたのもあります。せっかくのサックスアンサンブルなんですから、もっとカッコつけてもいいのに。サックスアンサンブルの良さを生かしてほしいです。
あと、スネアドラムのロールはイマイチでした・・・

全体的に見て、音に活気が足りないかな・・・と。
でも、丁寧に仕上げようとしているのは伝わってきました。
その丁寧さを保ったまま、テンポを上げるところは上げて、もっと音に元気が漲るようになれば・・・ですね。

結果は銀賞でした。

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♪京都市立加茂川中学校吹奏楽部 課題曲I/「フェニックス」~時を超える不死鳥の舞い (八木澤 教司)

この自由曲って、大阪学院大学の委嘱作品だったんですか・・・  

まずは課題曲から。人数は少なめでしたが、それにしては鳴らしてるな、とは思いました。
ただ、所々分解しかけているかな?と。
リズム隊に関してだと、トロンボーンの裏打ちは重く、後ろに寄って遅くなり気味、ホルンの裏打ちは逆に前に寄り過ぎて速くなり気味でした。
その上にメロディが乗っかるわけですが、メロディもGoing my way! な感じでしたから・・・収拾のつきにくい部分もありました。
先ほどの団体とは逆に、もっと落ち着いてくれ~!のようなことを何度か思いました。
元気はあったのですが、丁寧に練習してきた、という感じではないでしょうね。
さっきの団体と足して2で割った感じがちょうどいいんじゃないか?と。

自由曲ですが、トライアングルは結構いい音鳴らしてきますね~ ←僕、トライアングルにはうるさいよ。とりあえず、トライアングルって打楽器の中で難しい楽器の代表格ですから。
自由曲では課題曲ほどのパート毎の乖離は感じませんでしたが、トロンボーンが少しはみ出してる感も・・・

まあ全体的に言いたいのは、元気はあるのですが、もっと丁寧さがあって欲しいということですね。
まだまだ団が一つになりきれてない感がありますので。

結果は銀賞でした。

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やはり第一印象は大事ですね。大抵の場合、最初の音が全てを物語っています。最初に音楽空間を作れるか否か。それが8割方を占めますね。
パート毎の縦のつながりも、横のつながりもどちらも大事。どちらかが飛び抜けてよければいいというものでもありません。

4団体しか聴けませんでしたが、久しぶりに真剣に、生で音楽を聴けたのでよかったです。

さあて、代表の座を得るのはどこの学校かな!?中学校の部Aの代表が発表されるのは8月3日。楽しみ♪
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2011.07.14 (Thu)

【速報】2012年度全日本吹奏楽コンクール課題曲決定!!

課題曲 I  
さくらのうた (福田洋介) 
(第22回朝日作曲賞)

課題曲 II  
よろこびへ歩きだせ (土井康司)

課題曲 III  
吹奏楽のための綺想曲「じゅげむ」 (足立 正)

課題曲 IV  
行進曲「希望の空」 (和田 信)

課題曲 V  
香り立つ刹那 (長生 淳)
(第4回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位)



さてさて、IとVについては前回にも書いたとおりですが・・・
IIIの足立正さんはお久しぶりですね。10年ぶりですか。
(2002年課題曲IV『吹奏楽のための「ラプソディア」』)

今回は曲名にカタカナが全く使われていないという現象が!!
意図的なんでしょうか?おそらく偶然だとは想いますが。

とか思ったのですが、なんだか日本風な雰囲気に偏っている気も・・・


音源が楽しみです!
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2011.06.17 (Fri)

【速報】2011年朝日作曲賞・全日本吹奏楽連盟作曲コンクール

今回の朝日作曲賞は福田洋介氏の『さくらのうた』、全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第一位は長生淳氏の『香り立つ刹那』。ふたりともよく聞く名前の有名人ですね。どんな曲かわくわくです。来年の課題曲になります!それぞれ、例年通りなら、課題曲Iと課題曲Vになりますね。

福田氏は、『風之舞』の方ですね。
そして、長生氏は、『サウンド・オブ・ミュージック』(編曲:長生淳)で触れましたね。

おおおおお!!!期待!
22:00  |  課題曲-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2011.05.11 (Wed)

Glitter and be Gay

さて、バーンスタインの『キャンディード』はオペラなのか、そうでないのか。
同時期の『ウエスト・サイド・ストーリー』と比べても、多少俗っぽさの程度も低いかな、(多少じゃないか・・・)という感じでもあるのですが。
どっちでもいいといえばどっちでもいいのですが、表現する側にとってこれほど煩わしいこともないでしょう。どっちで表現すればいいのだ、と。

まあ、僕が圖書館(って書くと、非常に物々しく見えますよね)で聴いたのは、バーンスタインの指揮で、かなり「オペラ」な歌い方だったのですが、もうちょっとミュージカルっぽくてもなあ、と個人的には思ってしまいました。(特に、"r"の巻き舌が少し耳についてしまったんですね。そこまでオペラにしなくても・・・英語のこんな作品なんで)


ここで、『Glitter and be Gay』という、クネゴンデが歌う、有名で、面白い曲で、コロラトゥーラ・ソプラノの難曲でもあるこの1ピースですが、とっても素晴らしい(と僕の感じた)のがあったので、ここにURLを紹介しておこうと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=OkdM_jHEsjo&feature=player_embedded#at=49

オペラとミュージカルを程よいバランスで融合させたこの感じ、そして難なく歌いあげるこの感じ。



↓↓スタンディング・オベーション↓↓

コメントも!!


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