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2014.08.13 (Wed)

~TODAY'S PIECE~ 交響曲第3番 作品89

〜TODAY'S PIECE〜
もはや、吹奏楽のために書かれた交響曲なんて、珍しくもなんともなくなってきて、中でもこの曲、世界初演が大阪市音楽団と知れば黙っちゃいられない。一日の初めに、一日の終わりに、カッコよく最高に気持ちいいこの一曲を。

『交響曲第3番 作品89』
作曲・作詞:James Barnes(1994)

I. Lento - Allegro Ritmico
http://youtu.be/ec15vDEJhts

II. Scherzo, Allegro Moderato
http://youtu.be/Sp-DSgh7Mq0

III. Mest (For Natalie)
http://youtu.be/xhAizsFRkRs

IV. Allegro Giocoso
http://youtu.be/bpW6_SVlHZ0

秋山和慶指揮/大阪市音楽団

2010年に行われた、第100回定期演奏会での演奏です。
このときは、ヨハン・デ・メイの『交響曲第1番「指輪物語」』の全曲演奏と共に二大目玉としてプログラムが組まれていました。
ライブCDにはこれら二つの曲が収録されています。かつて、大阪市音楽団が初演したという思い入れのある二曲。
細かい乱れは散見されるものの、スケール感や迫力は絶大。感動の渦に巻き込む一大長編がここに出来上がっています。
-----
暗から明へという伝統的で明快な構図、1,2,3楽章を経てこその、4楽章の歓びが、確かにそこにあります。

ティンパニソロによって呈示される冒頭のリズム、その後に続くテューバソロによるMTLの2番に基づくメロディ。この旋法のこのメロディと、冒頭のリズムが第一楽章を支配します。
作曲者であるバーンズが、生まれたばかりの娘ナタリーを亡くした直後に書き始めたこの曲。悲しみと絶望の溢れた、第一楽章となっています。

第二楽章は諧謔的な行進曲風。バスーンから始まり、各パートのアンサンブルが順に現れ音楽を紡いでゆきます。旋法はまだ変わらず。

人々の尊大さ、自尊心を皮肉るかのように、リズミカルで楽しげとも思える音楽が奏でられます。
そして、美しく感動的な第三楽章。クロテイルやフィンガーシンバル、ハープが神秘的な空間を作り上げ、その中で祈りを捧げるようにオーボエが旋律を奏で始めます。

題名にもあるように、まさに、愛娘ナタリーのための楽章。もしも生きていたら、そんな世界を思い浮かべながら、追悼する。音楽の頂点にあるのは、大きなカタルシス。バーンズは、愛娘に、別れを告げ、そして、第四楽章。全てを受け入れ、新たに前を向き、また、ビリーという息子を新たに授かった歓びとともに音楽は大団円を迎えます。

ホルンを中心として呈示される第一主題、木管を中心として呈示される、賛美歌『神の子羊』による第二主題。
金管が第二主題を、木管が第一主題を同時に奏でる終盤は圧巻。
そして、歓びと希望の興奮さめやらぬまま、音楽は幕を下ろすのです。

一大叙事詩のごとき圧巻のスケールと感動に、是非、包まれてください。
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23:05  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.12 (Tue)

~TODAY'S PIECE~ 祈り〜a prayer

〜TODAY'S PIECE〜

『祈り〜a prayer』
作曲・作詞:河邊一彦(2011)


http://youtu.be/DRG3WEelkj8
ヴォーカル:三宅由佳莉
ピアノ:太田紗和子
河邊一彦指揮/海上自衛隊東京音楽隊

この動画は、おそらく吹奏楽版の初演の映像かと思われます。

ちょっと楽譜も後に変わってるのかな?
僕の大好きな、3コーラス目にあるトランペットの対旋律なんかもなさそうなので……

というわけで、収録されているCDはこちら。
http://goo.gl/RBjKoF
三宅由佳莉さんの美しい歌声ですが、曲によって様々と使い分けていて、色んな表情が楽しめます。とてもオススメです。

『祈り〜a prayer』に関してはシングルカットもされています。
http://goo.gl/A4YtpK


まあ、この曲に関してはYouTubeの動画よりもCD音源の方がいいと思います。
---
この曲は、東日本大震災の発生に際し作られた曲です。

東日本大震災の発生に際しては、日本のみならず世界各地の作曲家が祈りを捧げ、復興支援のためなどに曲を作っています。

P.スパークの吹奏楽曲
『陽はまた昇る』(The Sun Will Rise Again, for the victims of the Japanese earthquake and tsumani, March 2011)
http://youtu.be/omC7WLMKOfo

や、世界中のトロンボーン吹きとファンによる東日本大震災チャリティ・コラボレーション・プロジェクトのために作曲された、

S.フェルヘルストのトロンボーンアンサンブル曲
『日本に捧ぐ歌』(A Song For Japan)
http://youtu.be/RKkoiSwxslY

また、

J.バーンズの吹奏楽曲
『祈り A Prayer for Higashi Nihon』
http://youtu.be/RVkDO2R1t_M

などが有名でしょう。


さて、河邊さんの『祈り〜a prayer』の話に戻りましょう。

冒頭には、ピアノソロとコントラバスによる、4分ちょっとの長大な祈り。

遠くから煌きながら近づいてくるようなメロディ。だんだんと音も増え、リズムも細かくなり、感情が高まってきます。

その高まりがピークに達したころ、ピアノは新たな音楽を奏で始め、それに導かれるようにして、吹奏楽が鳴り始め、そして、ヴォーカルが始まります。

ワンコーラスごとに、だんだんと明るく、盛り上がってゆく吹奏楽の伴奏。オーケストレーションも回を重ねるごとに厚くなってゆきます。

やはり特記すべきは、2コーラス目が終わった後の間奏から先。

ティンパニにより三連符のリズムがようやく鮮烈な登場を果たすところは圧巻。ここから祈りも最高潮に達しての3コーラス目。

伴奏の吹奏楽の動きだけでも。もう感動です。

そして最後は優しく、美しいピアノのアルペジオで曲を終えます。


本当に、このバンドの、この歌声があってこそ、と思えるような曲です。

日本に、世界に、祈りを、捧げましょう。
15:15  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.11 (Mon)

~TODAY'S PIECE~ 亡き王女のためのパヴァーヌ

~TODAY'S PIECE~

『亡き王女のためのパヴァーヌ』Pavane pour une infante défunte
作曲:Joseph-Maurice Ravel(Pf.1899/Orch.1910)

https://www.youtube.com/watch?v=PuFwt66Vr6U
Pf.:スヴャトスラフ・リヒテル

https://www.youtube.com/watch?v=lqbWv61JSOU
アンドレ・プレヴィン指揮/ロンドン交響楽団

とても美しい旋律の、有名な曲なので、他にもたくさんの演奏がyoutubeだけでもアップされているのですが、自分で聴いた感じでのオススメの演奏を挙げておきました。

あとは、ピアノ版のものを、ハープの名手ニカノール・サバレタが独奏ハープで演奏した演奏がとってもお気に入りです。
http://goo.gl/VfMsFE
このURLのCDに収録されています。

---
「パヴァーヌ」とは行列舞踏で、ダンスとしてだと、男女の組が列を作り行進する踊り、というものでしょう。(正しいでしょうか)

「亡き王女」というのも、特定の人物を指すものではなく、「昔のとあるスペインの王女」というものをイメージして作ったようです。

もともとピアノのために作った音楽、後に管弦楽に作曲者自身の手によって編曲されていますが、その響きも流石、管弦楽の魔術師。ピアノ曲の時点でとても素晴らしい楽曲ですが、管弦楽編曲によってその素晴らしさに更に磨きがかかったような感じさえします。
両方聴くことで、ラヴェル自身の意図というものがより分かるように思えます。

---

ラヴェルらしい擬古的な美しさを湛えた、心洗われるようなメロディ、でも決して書法は古臭くなく、だいぶおとなしめではあるものの、挑戦も見え隠れ。


心から美しいと思える、そんな、作品。
15:12  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.10 (Sun)

~TODAY'S PIECE~ 風伯の乱舞

台風による影響が様々なところに出始めました。

大雨の被害も恐ろしいですが、台風といえば、強い風。
暴風の中を出歩こうものなら、それはそれは本当に怖い。

小学生の時分、台風が来て喜んでいた自分が憎らしいです。

まあ、それはいいとして、今夜紹介するのは、こちら。
----
『風伯の乱舞』
作曲:石毛里佳(2012)
https://www.youtube.com/watch?v=nI_bzPlB8G0

色々迷ったんですが、最初はこの吹奏楽曲を紹介することとしました。
千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部委嘱作品。

ちなみに、これに弦楽パートを加えた版もあります。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22799502

どちらも、千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部による演奏。

個人的には、先に挙げた演奏の方が好みです。ちょっとくらい粗があっても、このくらいのアツさがある方が好きですね。もっとも、十分上手い演奏だとは思うのですが。


さて、「風伯」とは、風神のこと。
初めからソロのオンパレードで、旋律や音色、間の使い方など、至るところに日本風の情緒が溢れてはいるものの、書法はあくまで西洋のものであり、日本の音楽理論に基づいている、という訳でもありません。

やはり、注目すべきは締太鼓と和太鼓のアンサンブル。特に、中盤にある太鼓アンサンブルのみになるところは聴きどころ。

多分、生で聴いたらすごい迫力なんだろうなあ、と。
音源を聴くだけでも、溢れんばかりの熱気は伝わってくるのですが。

一度聴けば、この世界観の虜になってしまうでしょう。
演奏しているのは人間であることに間違いはないのですが、その世界観はまさに「風伯の乱舞」。人間の力の及ぶところを超越した世界が、そこにはあるようです。

神を敬い、畏れ、徒に抗うことなく共存共栄を図ってきた日本人。その精神が、垣間見えるようです。

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この曲については、一年ほど前にブログでも触れたことがあります。
リンクを貼っておきますね。
http://penpenpensama.blog25.fc2.com/blog-entry-534.html


おやすみなさい。
23:09  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.02.03 (Mon)

《いずみシンフォニエッタ大阪 第32回定期演奏会》尺八協奏曲,三井の晩鐘

いずみシンフォニエッタ大阪 第32回定期演奏会
邦楽器との響演
2014年1月31日(金) 19時開演


 ホール全体が音楽に包み込まれ、小宇宙が広がった。そんな、鮮烈で素晴らしい演奏会であった。演奏曲目は『尺八協奏曲』(川島素晴作曲,委嘱新作・初演)と『「三井の晩鐘」~ソプラノ、浄瑠璃、室内アンサンブルのための』(猿谷紀郎・鶴澤清治〈浄瑠璃部分〉作曲;岩田達宗演出)の二曲のみであったが、それだけで十分満足できる、いや、それ以上に得るものがあった演奏会であった。
 本来指揮をされる予定だった飯森範親さんが、インフルエンザにて生憎の欠席。仕事に穴を開けたのは人生初だそう。この日は既に治ってインフルエンザ陰性の診断を受けていたそうだが、大事を取って欠席とのこと。非常に残念ではあったが、その代わり、両作曲者とも指揮のできる方であったため、それぞれの作曲者が指揮をすることに。なかなか貴重な演奏会となった。
 二曲とも、録音は存在しない(であろう)作品であり、しかも『尺八協奏曲』はこれが初演。当然、このレポートも曲を一度聴いただけの記憶とプログラムノートを頼りに書くようなことになってしまうので、不正確な部分も多くあるであろうということをご承知願いたい。

『尺八協奏曲』<委嘱新作・初演> 
 作曲:川島素晴

 尺八は、藤原道山さん。超がつくほど有名な(そしてイケメンの)、都山流の尺八奏者。
 作曲者の川島素晴さんとは東京藝術大学の同期だそうで(それぞれ邦楽科と作曲科)、今回の尺八協奏曲の前にも『尺八(五孔一尺八寸管)のためのエチュード』という曲を2010年に作曲。こちらも藤原さんのために書かれた曲であるが、これはソロ曲。協奏曲も書きたいと予てより考えていらっしゃったよう。

 曲は、四楽章構成で、全楽章アタッカで演奏されるが、ソロ奏者は各楽章ごとに舞台袖に戻る。各楽章の題名は、尺八奏者の藤原道山さんの名前を一文字ずつ四季にあてがったものであり、春と秋が短く、また、夏と冬は長くなっている。このような楽章配分は、現代の日本を象徴している。

<第一楽章「春の藤」>
 最も短い一尺三寸管(G管)による。全体を通して、高音の下降音型に支配されており、オーケストラもほぼフル稼働で、春の光り輝く陽射しと満開の藤棚が表現されている。一尺三寸管の明るく軽快な音色は、まるで音楽に生命の息吹を与えているかのよう。グロッケンや、弓で弾くビブラフォンの音色も印象的。

<第二楽章「夏の原」>
 最も長い二尺三寸管(A管)による。冒頭から、楽器を擦る、叩くといった奏法や、息を通すだけの金管楽器など、オーケストラは夏の原の自然描写に徹する。この自然の中を、指揮者と尺八奏者が闊歩し、それに呼応して各セクションがそれぞれに与えられた音を奏でる、偶然性の要素が大きい音楽である。雷や花火、蝉、蛙、風などさまざまな描写がなされていて楽しいが、どこか割り切れない暑苦しさのようなものもあり、単なる自然賛歌ではない、現代日本の夏の風景への素直なオマージュとなっている。

<第三楽章「秋の道」>
 「尺八」の語源でもある、一尺八寸管(D管)による。最も技巧的な部分。金管楽器による、アタックの強い、スタッカートで音の鏤められたパッセージ。弦楽器による、尺八の縦ユリを髣髴させるようなゆらぎのパッセージ。素早い沈り浮り(メリカリ)である。ハープ、チェレスタによる、水のように流麗なスケール的パッセージ。木管楽器、特にダブルリード楽器による諧謔的な楽しさを持ったパッセージ。そして、弦楽器による、段差を躍動的にかけ上ってゆくようなパッセージ。摺り上げ(スリアゲ)であろう。
 まず、これらの性格を異にする五つのパッセージが順に登場し、尺八はそれらすべてのパッセージを共に奏でる。その後、それぞれのセクションのパッセージが自由に絡み合い、様々な人や風景の入り交じる秋の行楽シーズンの様相を見せる。
 尺八の限界に挑む難曲であり、それぞれのパッセージのキャラクターを瞬時に演じ分ける見事さにはただただ聞き入るばかり。尺八の新しい魅力をこれでもかと見せつけられる。
 曲が続く中、ソロ奏者は舞台袖に戻る。オーケストラが次第に落ち着き、秋の終わりを感じてきた頃、二階席にソロ奏者が現れる。

<第四楽章「冬の山」>
 『春の海』でもお馴染み、一尺六寸管(E管)による。二階席から尺八が一音吹き始めた瞬間から、冬が始まる。尺八の「一音成仏」の思想に基づき、これまでの動の世界とは打って変わって、ここでは静の世界、前人未到の一面の銀世界が描かれる。
 とことん尺八の一音にこだわった曲の作りで、尺八が澄んだ真っ直ぐな音を吹くと、それに呼応して指揮者がオーケストラに指示を出し、トーン・クラスターを形成してゆく。高く聳える美しい冬山の頂上から、徐々に見下ろしていき、気付けば一面の銀世界が広がっているような、そんな光景である。尺八とオーケストラ、その対話の構図が象徴的であり、広がる世界は幻想的で美しいことこの上ない。
 ずっと浸っていたいこの時間。至高のひとときである。やがて、冬も終わる。照明も徐々に暗くなってゆき、やがて、すべての照明が消える。残る音は、尺八の真っ直ぐな一音。その音を受けて、全く同じ音をビブラフォンが弓で奏でる。尺八の余韻が消えゆくさまをビブラフォンが名残惜しそうに留めようとして、しかしその音も闇に消えゆき、曲は終焉を迎える。夢現の世界である。

 余韻に静かに浸りながらも、心のなかでは「ブラボー」が零れ出る。

『「三井の晩鐘」~ソプラノ、浄瑠璃、室内アンサンブルのための 
 原作:梅原猛
 台本:石川耕士
 浄瑠璃作曲:鶴沢清治
 作曲:猿谷紀郎
 演出:岩田達宗

 ソプラノは天羽明惠さん。三味線は、浄瑠璃部分の作曲者でもある重要無形文化財保持者(人間国宝)の鶴沢清治さんで、浄瑠璃は豊竹呂勢大夫さん。
 この曲は大阪のイシハラホールの10周年を記念して、同ホールより委嘱された作品とのこと。約10年たった今、再演の機会を得たこの曲は、浄瑠璃と西洋楽器のアンサンブルという東西の音楽が真っ向から衝突し一つの曲となった、意欲的な作品である。また、演出により音楽の世界は一段と深まりを見せ、物語の世界へと会場を誘う。

 基本的には室内アンサンブルとソプラノのセクションと、浄瑠璃のセクションが交互に展開していく。鉦の音で物語は幕を開ける。冒頭のアンサンブルは、弦楽器がリードしているような印象であったが、やがてクラリネットが主題動機を繰り返し、ここから先はアンサンブルセクションの核を担うようになる。間や強弱の表現など、日本の音楽の世界観を持った、しかし、西洋の音楽である。
 物語は、浄瑠璃によって進められる。これが、本場大阪で聴く、本物の浄瑠璃か、などと思いながら聞き入っていた(生憎、浄瑠璃の経験がほぼ皆無であったものだから、これくらいのことしか述べられないことを恥ずかしく思う)。調子よく進んでいく物語、しかし起伏に富んだ語りであり、ここぞというところでぐっと引き込まれる。これが、浄瑠璃なのか。これが、浄瑠璃の「技」なのだろうか。

 かくして曲は展開してゆくのであるが、中程で現れたアンサンブルパートのコラールは、思わず涙してしまいそうに鳴るほどの美しさがあり、これにはすっかり心を奪われた。
 また、中盤では浄瑠璃が三味線ではなく、アンサンブルと共に登場する部分があり、この部分は、浄瑠璃と低音域のコントラバスソロがお互い絡み合い展開していくもので、東西の音楽のアンサンブルの妙がそこにはあった。見事な融合である。
 とはいえ、クラリネットは全体的に核であることには変わりなく、終盤のフラッターツンゲ奏法で、低めの音程(微分音)でフレーズを奏でるクラリネットは壮絶であった。フラッターツンゲでただでさえ危ういクラリネットの音色、さらに音程を下げてこれでもかという程鳴りにくそうであったクラリネットの音色は、まさに登場人物の苦しみそのものであった。演奏終了後、特に拍手を贈りたくなったほどである。

 最後のソプラニストによる「聞かせて」の迫真さも物凄く、最後まで引き込まれる音楽であった。静かに終わる音楽、こちらも、いつまでも余韻に浸っていたい曲であった。

 アンコールは無いだろうな、と思っていた。そもそも、舞台の配置上、アンコール曲を演奏するのは不可能である。だが、全く物足りなさはない。むしろ、アンコールなんて付け加えたら蛇足でさえあっただろう。

 『三井の晩鐘』が終わった後、拍手のシーンでも印象的だったのは、アンサンブル、ソプラノ、浄瑠璃のそれぞれのスタイルの違い。とはいえ、ソプラニストはソリストであり、西洋音楽のスタイルであるから、取り立てて言うほど特別なことはないのであるが、浄瑠璃の二人は拍手を受け、正座の姿勢のまま静かに礼をするのみ。威風堂々としている。
 その間指揮者とソプラニストはそれぞれ礼をして、アンサンブル奏者たちは指揮者の合図によって立ち上がり、拍手を受ける。マエストロとソリストは舞台袖に戻るが、鳴り止まぬ拍手の中出ては入ってを繰り返す。アンサンブルも、座ってはまた合図で立って、を繰り返すいつもの光景なのだが、やはり浄瑠璃の二人は毅然としている。なんだか、日本の文化藝術の精神に、感動した。

 ここで、改めて感じる。今回の演奏会は、邦楽器との「融合」ではない。あくまで、「響演」なのだ。西洋音楽の中に邦楽を位置づける訳でもなく、その逆でもない。真っ向からの対立であり、対話である。お互いが歩んできた歴史が、そのまま、同じ舞台上に置かれた時の化学反応が、今回の演奏会であったのだと思う。その化学反応によって、これまでに経験したことのないような、全くの異次元が、この空間に展開されたのである。我々観客は、その新しい世界の、稀有な目撃者であり、貴重な体験者であるのだ。

 まさに、伝説。だったら、その伝承者となってやろう。


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2013.04.03 (Wed)

風伯の乱舞

ここ最近、石毛里佳 作曲『風伯の乱舞』という吹奏楽曲がお気に入りです。
演奏は、まだ千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部のものしかないでしょう。
この団体の委嘱作品で、2012年度の東関東吹奏楽コンクールでは自由曲として演奏して金賞、日本管楽合奏コンテストでは最優秀グランプリ賞・文部科学大臣賞を、それぞれ受賞しています。

吹奏楽コンクールでは全日本吹奏楽コンクールへの代表に選出されていませんが、東関東大会自体、「全国で金賞を取るよりも東関東で代表になる方が難しい」とまことしやかに囁かれるくらいで、実際ここの『風伯の乱舞』の演奏は、並大抵の高校生の演奏ではありません(課題曲の演奏はまだすべて聴けていないのでなんとも言えませんが)。

さて、『風伯の乱舞』ですが、日本管楽合奏コンテストの演奏では、チェロが加わった編成となっています。こちらの演奏は、吹奏楽コンクールよりも後の演奏で、ソロも含み、全体の歌いこみ、表現の精度がだいぶ高くなった演奏となっています。

フルートの力強いソロと、それを彩るハープ、風鈴で幕を開けるこの曲。
フルートの長いソロが終われば、他のパートも入ってきて、その後、次のソロへ。
次のソロは、ファゴットのソロ、そしてそこにアルトサックスのソロが加わり、掛け合いを見せた後に、緊張感を保ったまま、長い時間をかけて曲は少しずつ盛り上がってゆきます。

ある程度まで盛り上がりを見せると、また急に曲調は穏やかになり、オーボエソロとファゴットソロの掛け合いのパートへ。
そして、一気に曲は盛り上がり、快速パートへ。

……とまあ、前半部まではこのような感じなのですが、そのソロが凄いのです。素晴らしいのです。
特に、フルート、ファゴットと聴けばもうこの曲の世界に引き込まれてしまいます。

先程も書いた通り、より洗練された形、というものならば、日本管楽合奏コンテストの演奏ですが、吹奏楽コンクールの演奏は、(陳腐な感想ですが)とても熱い。
確かに、弦が入れば、吹奏楽コンクールのような演奏は現実問題としても難しいとは思いますが、それを差し引いても、とても熱い演奏です。

吹奏楽コンクールの演奏が、曲の持つエネルギーを最大限に引き出そうとした演奏ならば、日本管楽合奏コンテストの演奏は、曲の内面へと踏み込んでいこうとする演奏なのではないかな、と勝手に思っています。

現に、曲の真ん中の部分の、和太鼓のアンサンブル。これもかなり長いのですが、ここの迫力は、録音で聴いただけでも圧巻です。特に、吹奏楽コンクールの演奏。

理由なしで、ただ感動。

実際に演奏の場所に居合わせていたならば、どれほどの迫力だったのでしょうか。


……とまあ、曲のことを話すのか、演奏のことを話すのか、中途半端になってしまいましたが、あまり長くなりすぎるのもよくないので、そろそろ終わろうと思います。

曲は、和太鼓のアンサンブルの後は、楽しげな、何かのお祭りのようなパートになり、まさに「乱舞」が最高潮に達した後、曲は静かな、美しい旋律へと一転し、そのまま終わると思いきや、またもやテンポが上がり、一気に盛り上がった後、そのままの勢いで幕を下ろします。

とりあえず、一度聴いてみてください。話はそれからです。
とてもいい曲ですが、ただ一つ、非常に難易度が高い……

しかし、またどこかの団体が、新たな名演を生み出していくことを、期待せずにはいられません。


↓↓風の神↓↓

コメントも!!
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2012.01.13 (Fri)

平清盛

大河ドラマ放送50年目、51作目の今作、『平清盛』。

作:藤本有紀
音楽:吉松隆

《テーマ音楽》
指揮:井上道義
ピアノ:舘野泉
演奏:NHK交響楽団

今年も原作なしのオリジナル作品ですね。
平清盛が主人公となった作品は、『新・平家物語』以来40年ぶり。
『新・平家物語』の音楽は冨田勲さんが担当されていました。シンセサイザーなんかでも有名ですね。冨田勲さんの大河ドラマテーマ曲なら、『勝海舟』なんかが僕は気に入っています。
やはり、平家を描く時は、武士らしさよりも、むしろ雅やかな雰囲気を前面に出すのですね。

さて、今回の音楽を担当しているのは吉松隆さん。NHKのサイトに書いてあるプロフィールを引用させてもらいます。

1953年(昭和28年)東京都生まれ。
少年時代は漫画家や科学者に憧れていたが、中学3年の時に突然クラシック音楽に目覚める。一時松村禎三に師事したほかはロックやジャズのグループに参加しながら独学で作曲を学ぶ。いわゆる「現代音楽」の非音楽的な傾向に異を唱え、調性やメロディーを復活させた「新(世紀末)抒情主義」を提唱、5つの交響曲や9つの協奏曲を始めとするオーケストラ作品、「プレイアデス舞曲集」などのピアノ作品の他、ギター作品、邦楽作品、舞台作品など数多くの作品を発表。クラシックというジャンルを越えた幅広いファンの支持を得る。 満を持しての大河ドラマ音楽担当、久しぶりのクラシック界からの待望の作曲家起用である。
(近作) 2009年、映画「ヴィヨンの妻」で日本アカデミー賞音楽賞受賞。
2010年、CD「タルカス~クラシックmeetsロック」発表。


どのプロフィールを見ても、だいたい同じようなこと書いてますね。そりゃそうか。

吉松さんのデビュー曲は、『朱鷺によせる哀歌』。僕の好きな曲の一つです。テーマがテーマだけに、暗い気持ちの時に聴くのはあまりオススメできませんが、とても哀しい曲でありながらも、澄んだ美しさに満ち溢れた曲です。
CD『タルカス~クラシックmeetsロック』、ようやく買いました。『題名のない音楽会』で『タルカス』(ELP)のオーケストラバージョンを聴いてから、ずっと欲しかったんですけどね。

さて、『平清盛』テーマ音楽の話に移りましょう。
ピアノ演奏は、舘野泉さん。世界的ピアニストです。近年、右半身不随になりながらも、「左手のピアニスト」として復帰された方です。とても優しい音色を奏る方です。
この方も、『題名のない音楽会』に出演されてましたね。吉松さんが舘野さんのために作曲された『左手のためのピアノ協奏曲「ケフェウス・ノート」』も演奏されていました。

話を戻しましょう。

この曲は、吉松さんが作った「平清盛」「源氏」「朝廷」「遊びをせんとや生まれけむ」のモチーフをもとに構成されています。

モチーフ


吉松さんの言葉を引用しましょう。(全てhttp://yoshim.cocolog-nifty.com/office/より)

「平清盛」
これは音楽部分の基本モチーフ(運命のモチーフのようなもの)。全体の半分近くがこの動機の変奏で出来ていると言ってもいいくらい頻繁に出て来る。
原形は、一番最初にイメージ画像として見せてもらった「青竜刀を持ってそそり立つ若き清盛」の姿から生まれたもので、刀をすらりと抜き、雄叫びを上げるイメージから来ている。


「源氏」
対する、ライバルや敵のイメージは、もう少しドスが利いていて、大地を這うような感じの息の長いメロディのモチーフ。これは師匠(松村禎三)の師匠にあたる伊福部昭風の、ちょっと怪獣映画っぽい「低音ブラスでユニゾン」を目指したもの。

「朝廷」
もうひとつ、雅楽風の「雅さ」を漂わせるのが「朝廷」のモチーフ。これは「今様」(当時の流行歌)の節回しを意識したもので、基本はいわゆる平安貴族風の雅なイメージだが、変奏の仕方によっては暗くて不気味な響きも漂うように考えた。

「遊びをせんとや生まれけむ」
これはドラマ全編を通しての「メインテーマ」的な存在で、最初期の台本案には「平清盛~遊びをせんとや生まれけむ」と記されていたほど、全体を貫く大きなイメージである。
当時どう歌われていたかは想像するしかないが、時代考証して本格的に「今様」風に作ったのでは(♪あ~~~~~そ~~~~~~び~~~~~~を~~~~~~というような)きわめて間延びした歌になるうえ、現代の私たちには歌詞が聞き取れない。
そこで、旋法としては平安(雅楽)の香りを残しつつ、ピアノやオーケストラでも変奏可能なもの。分かりやすくシンプルでありながら、微妙なゆらぎを持ち、繰り返しドラマの中で聴かされても飽きないもの。さらに、歌い手の思い入れによってメロディの形が微妙に変化できるもの・・・を目指し作曲することになった。


伊福部昭さんは、『ゴジラ』のあのテーマ曲を作曲された方です。伊福部さんの名前もよく聞くなあ。



曲は、舘野泉さんのピアノソロが、『遊びをせんとや生まれけむ』の旋律を奏でるところから始まります。

遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子供の声きけば  我が身さえこそ動(ゆる)がるれ
舞え舞え蝸牛 舞はぬものならば 馬の子や牛の子に蹴させてん 踏破せてん 真に美しく舞うたらば 華の園まで遊ばせん


という、『梁塵秘抄』の中でも有名な歌(の前半部分)に、吉松さんが旋律をつけたものです。鎮魂の意も込めた、静かで、美しい始まりです。


次に、ピアノも単音から和音がつくようになり、ストリングスにもチェロが加わり音域が拡がってゆきます。

そして、その後に現れてくるのは、「清盛」のモチーフ。オーケストラは次第に厚みを増してゆきます。
まるで、平家が、平清盛が、上へ上へとのぼりつめていく様子をみているかのようです。

ピアノの旋律に乗っかって、鳥のさえずりのようにも聴こえるフルートですが、これも「清盛」のモチーフなんですね。

続いて、ホルンも旋律に加わり、弦は「遊びをせんとや~」のモチーフでしょうか。
上へ上へとのぼりつめていく清盛ですが、根幹にはあの歌の記憶。メッセージ。これは、初回の本編を見てからもういちど聴くと、とてもグッとくるものがあります。

清盛の過去であり、生き様にもなるであろう、「遊びをせんとや~」。とても重大なテーマを秘めています。


オーケストラは厚みを増してゆきながら、内に秘めるエネルギーをどんどんと増大させてゆきます。

そして、そのエネルギーが遂に爆発。曲調は変わり、5拍子の荒々しいロックに。
打楽器群が満を持しての登場ですね。

N響の新しい一面ですね(笑)ロックの破壊力は抜群です。
今回の「平清盛」の世界は、雅楽や箏が鳴り響くような「雅な平安時代」ではなく、ダイナミックでプログレッシヴ(先鋭的)な世界=《平安プログレ》がテーマ。》(http://yoshim.cocolog-nifty.com/office/より)
とあります。新しい時代を築いた、清盛ならではのテーマでしょう。

ただ、まだここでも「清盛」のモチーフが奏で続けられます。一番わかり易いのは、ホルンの旋律ですね。
そうやって、さらに上へ上へとのぼってゆく清盛。ホルンが雄叫びを上げ、頂点に手の届きかけた、その時。

地を這うような源氏のモチーフが現れます。

かつては知己であり、良いライバルだった源氏。
対立するも、自分が命を救った、頼朝を始めとする源氏たち。

彼らが、清盛たちに待ったをかけます。

一歩一歩、地を踏みしめて、重々しく、平氏たちを追い詰める源氏たちの影。

そして、そこに見え隠れする「朝廷」の姿。(「朝廷」のモチーフは原型に近い形では出て来ませんね)


そしてやってくる、争い。


平氏たちは源氏との争いに負け、かつての栄光とともに、海の底へと沈んでいきます。

よみがえる、「遊びをせんとや~」の記憶。これが、今の平氏たちの根源であったのです。

そして、「清盛」が、フルートのあの旋律の形で現れます。海の底へと沈んでいく平氏たちを見ながら、走馬灯の様に清盛の記憶を思い出しているかのような印象です。



おそらく、この曲の構成自体が、今回の『平清盛』という作品が一年をかけて描くものそのものであるのでしょう。

吉松さんの「美しさ」が随所に現れています。そして、これまた彼の作品の特徴の一つである、「ロック」。吉松さんの作品としか思えませんね。


ここしばらくずっと、大河ドラマには、クラシック界の作曲家ではなく、映像音楽を専門とする作曲家が起用されていましたから、やはりその方たちの曲に比べると、内容の濃い曲となっています。


ただ・・・吉松さんの作品を聴いていて思うのですが、
吉松さんは、弦の扱い方がとっても美しく、表情豊かな音を引き出すお方だと思います。しかし、(僕が金管を演奏するからなのかもしれないでしょうが)管楽器、特に金管の使い方があまり好きではありません。
表情・色彩豊かな弦に比べて、管楽器、特に金管楽器の音はモノクロームな印象です。

せっかくのNHK交響楽団なんですから、そろそろ、もっとオーケストラを鳴らせる作曲家がテーマ曲を書いて欲しいですね。
映像音楽らしさから抜けだして、だいぶクラシカルな響きではありますが、やはりなんだか勿体無いです。これから先、そういう作曲家が出てきてくれるといいですね。純音楽の作曲家路線で、これから先もNHKが進んでくれることを期待しているのですが・・・


吉松さんは、管弦楽曲も多く書かれていますが、やはり、弦楽オーケストラや弦楽合奏、それと、協奏曲形式の曲が好きです。

『朱鷺によせる哀歌』も弦楽合奏とピアノのための曲です。本当に美しい。

また、鳥シリーズも有名ですが、ここでは『サイバーバード協奏曲』を紹介しておこうと思います。
アルト・サックスとオーケストラのための曲で、吉松さんらしい美しさが漂っています。

特に、2楽章「悲の鳥」は、本当に美しいレクイエムです。吉松さんが、妹さんを亡くされた時に作られた曲だそうです。



美しさともう一つ、ロックについてですが、やはり『タルカス』の編曲が一番有名です。
まあ、『Dr.Tarkus's Atom Hearts Club Quartet』なんてオリジナル曲の作ってますね。
ビートルズの「Sgt.Pepper's Lonley Hearts Club Band」、ELPの「Tarkus」、ピンク・フロイドの「Atom Heart Mother」というロックの名盤をブレンドし、「鉄腕アトム」の十万馬力でシェイクした作品という非常にぶっ飛んだことを語ってられますが(笑)

ここらへんは、CD「タルカス~クラシックmeetsロック」に入ってますので。ただ僕は、このCDに入っている、黛敏郎さんの「BUGAKU」は本当に値打ちがあると思います。




さて、次回からはついに主要キャストが本編に登場してきます。ただ、このテーマ曲がある限り、決して、舞子の存在は忘れることがないでしょう。とても、印象深い「第一話」になりそうです。

↓↓平清盛、美し。↓↓

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あ、mixiから来た方、コチラに戻って「イイネ!」か「コメント」をしてもらえたら嬉しいな♪
17:37  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2011.05.11 (Wed)

Glitter and be Gay

さて、バーンスタインの『キャンディード』はオペラなのか、そうでないのか。
同時期の『ウエスト・サイド・ストーリー』と比べても、多少俗っぽさの程度も低いかな、(多少じゃないか・・・)という感じでもあるのですが。
どっちでもいいといえばどっちでもいいのですが、表現する側にとってこれほど煩わしいこともないでしょう。どっちで表現すればいいのだ、と。

まあ、僕が圖書館(って書くと、非常に物々しく見えますよね)で聴いたのは、バーンスタインの指揮で、かなり「オペラ」な歌い方だったのですが、もうちょっとミュージカルっぽくてもなあ、と個人的には思ってしまいました。(特に、"r"の巻き舌が少し耳についてしまったんですね。そこまでオペラにしなくても・・・英語のこんな作品なんで)


ここで、『Glitter and be Gay』という、クネゴンデが歌う、有名で、面白い曲で、コロラトゥーラ・ソプラノの難曲でもあるこの1ピースですが、とっても素晴らしい(と僕の感じた)のがあったので、ここにURLを紹介しておこうと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=OkdM_jHEsjo&feature=player_embedded#at=49

オペラとミュージカルを程よいバランスで融合させたこの感じ、そして難なく歌いあげるこの感じ。



↓↓スタンディング・オベーション↓↓

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2011.04.29 (Fri)

サロメ

言わずと知れた、R.シュトラウスの『サロメ』ですね。

傑作ですね。ホフマンスタールとの作品ではないのですが。

ナラボートとかヘロデとかヘロディアスとかサロメとかヨカナーンとかそんなのはどうでもいいんです。
ここでは音楽を聴いたその感動を・・・ということなので。

あ、月の力ってすごいですよね、というのがこのサロメです。(実際、月を見ていない人は冷静さを保っています)

特に、あの超有名な『7つのヴェールの踊り』を終えたところからがすごい!本当にクライマックスです。

2時間弱ノンストップのこの曲。CDだけでも場面が目に浮かんでくるようです。オーケストレーションも厚く、響きが豊潤ですね。シュトラウスらしい。

『エレクトラ』も聞きたい・・・!

後期ロマン派作曲家、リヒャルト・ゲオルク・シュトラウスは、『薔薇の騎士』からは作風が保守的になるんですよね。サロメとエレクトラは、前衛的な部類。


ああ、サロメが月明かりに照らされる、終わり近くのシーン。一種の感動です。

純真無垢な少女が初めて恋をした相手。そして相手の首を手に入れた時に、恋とはなにか、気づいてしまう。すべてを手に入れたとき、彼女の中で全ては色褪せてしまった・・・

ヘロディアスはそういうことについてははよく分かっていたことなのでしょうが(だからヘロデに対してああいう姿勢なんですよね)、幼い彼女は、壮絶な初恋を通じて、今はじめて知ったのです。

しかし、あまりにも過激すぎた彼女の初恋のために、父親に殺される運命にあるサロメ。


空しいですね。



↓↓ヘロデの焦り様もすごい↓↓

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2011.03.16 (Wed)

外交官・黒田康作

すみません。
受験に託けた怠慢によりブログの更新が全くできておりませんでした・・・

発売されて間もなく『外交官・黒田康作』のサントラをゲットしたわけなのですが、ホルン8台は圧巻ですね。

菅野祐悟作曲。最後の"Time To Say Goodbye"は違いますけど。

菅野さんの楽曲は基本的に好きです。メインテーマ・・・・・!!!!!

他の曲もよく、またサントラとしての構成もいいですね。


大したことを書いていませんが、それだけ感覚としてこのサントラに酔っているということです。
そう解釈してください。


最後の"Time To Say Goodbye"は作曲も編曲も菅野さんはしていないようですが、サントラを通して聴いても、かなり馴染んでいます。

本当に、劇判音楽の範疇としてだけではもったいない、一つの作品だと思います。




↓↓Diplomat!↓↓

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2011.03.01 (Tue)

JIN-仁- メインテーマ

今回は、
JIN-仁- メインテーマ
です。

今回は吹奏楽じゃありませんが、お許しください。

この曲、僕の好きな曲の一つです。

この物語の世界観が、この曲に凝縮されていると思います。

温もりがあるけれども、どこかもの寂しいこの曲は、幕末という時代の中、一人ひとりが必死に「生きる」姿がありありと浮かんできます。

主人公の孤独、葛藤、周りの支え、医者としての使命・・・


この曲での二胡の音って、本当に哀愁をそそりますよね。

冒頭のピアノから、一気にその世界に引き込まれて、そのあと色々な楽器が登場しますが、気に入っている箇所は、ピアノ+クラリネットの素朴なメロディ演奏と、二胡による非常にノスタルジックな演奏。
もう酔いしれます。ここでクライマックスの部分なんて聞いたら、感涙ものです。





最後に、非常に卑怯な禁句を一つ。


筆舌に尽くしがたい。


↓↓JIN↓↓

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2011.01.17 (Mon)

おほなゐ

さて、本日1月17日は、天野正道作曲、

おほなゐ~1995.1.17阪神淡路大震災へのオマージュ~
 第1楽章「瓦解」
 第2楽章「荒廃、Requiem」
 第3楽章「復興そして祈り」


です。(吹奏楽)

「おほなゐ」とは、大地震を表す古語とのことです。
非常にストレートな表現をしている曲なので、とても聴きやすい曲と思います。

平和な日常から一転、一瞬にして一面瓦礫の山となった、恐ろしくも抗うことのできない自然の脅威。

音を積み重ねていくオープニング、そして、ソロによって紡がれていく旋律、高音パートの囀り。平和な朝を連想させます。

そして、ポップス調の部分に突入して、とっても平和な雰囲気のところに、ティンパニが・・・

そして・・・!


変化は一瞬ですね。いきなりやってくる。


世界は茫然となり、気づくと世界は一変している。そして、ところどころから火も上がり、鳴り響くサイレンの音。(サイレンの音が奏されるのが結構印象的なんですが)

余震もやってきます。安心する間もない、恐怖と絶望のどん底の世界です。


そして、混沌とした世界が広がります。


残るのは、多くのものが失われ、活気を失った世界。
寂しさだけが世界を支配します。それでも朝はやってくる。


そして、失われた命に鎮魂歌を捧げます。


この一番暗く、悲しく、何よりも辛いのがこの第2楽章です。


本当に聴いて感じ取っていただきたい部分です。



そして、第3楽章では、街はまた元の姿を取り戻しつつあります。
平和な朝を取り戻した街。

活気を取り戻し、復興のパワーへとつながります。

そして、元の姿を取り戻したかのように見える街。

しかし、震災の事実は消えません。後世まで残り続けます。そして、それは後世まで語り継がれるのです。
二度とこのような悲しいことが起きないように・・・



僕の文章で上手く言えてる気が全然しないのですが、まあお許しを。


『ラッキードラゴン』、『おほなゐ』と紹介しましたが、とてもメッセージ色が強いですよね。

本日は震災から16年。黙祷。


↓↓黙祷↓↓

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2011.01.06 (Thu)

ラッキードラゴン

新年、あけましておめでとうございます。

この表現についてですが、(前の)年が明けて、その結果新年となるわけですから、「新年が明ける」という表現は誤っているのではないかという意見もありますが、「お湯が沸く」も似たような表現で、これを間違いだとは言わないでしょう。本来、冷たい水が沸いて、その結果お湯となるわけですから、同じ理論が成り立つのですがね。本来動詞の目的語となるべき《動作の結果》を主語に持ってくるという表現もあるのですね。

さて、2011年の一発目は、福島弘和作曲、

ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶

です。
心の奥に直接響いてくるような旋律ですね。とっても哀愁に満ちています。

ベン・シャーンの『ラッキードラゴン』(連作絵画集)から受けた印象を元に作曲されたそうです。

1954年3月1日、第五福竜丸は被爆(被曝?wikipediaでは「被爆」)しました。無線長だった久保山愛吉はこの半年後の9月23日に血清肝炎で亡くなったそうです。

そんな、戦後の日本の悪夢のような出来事がこの第五福竜丸のビキニ環礁の事件です。

冒頭のピアノ、そして最初に木管(クラリネット)で提示される主題が、『ラッキードラゴン』の世界に誘(いざな)います。そして、その後には「ラッキードラゴン」の主題(?)の登場です。そのすぐ後には、ファドレ♭ラ♭といった感じの音型が登場し、不安な気持ちを駆り立てます。しかしまだこれは予感にとどまります。
次第に収束していき、場面は展開します。

木管の早いパッセージが絡まりあい、曲のテンションは徐々に上がっていきます。途中に何度か落ち着きますが、それでも不安は募るばかり。そして不安は最高潮へ・・・!

その後、曲想はまた穏やかになり、最初の二つの主題がそれぞれ発展して奏でられます。被爆した後のことでしょうか?

しかし曲はそれでは終わりません。場面が転換すると、曲想は明るくなります。ラッキードラゴン・福竜の昇天です。
「原水爆による犠牲者は、私で最後にして欲しい」という久保山無線長の遺言も浮かんでくるようです。

そして、感動のクライマックス!そしてフィナーレ。


唯一の被爆国である日本。日本人として、絶対に知っておきたい、そして忘れてはならない、そんな記憶は、ラッキードラゴンが未来へと受け継いでゆくのです。


この曲、春日部共栄高等学校の委嘱作品だそうですね。

それでは。


↓↓黙祷↓↓

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2010.12.06 (Mon)

『オペラ座の怪人』(Webber/arr. de Meij)

アンドリューさんの、『オペラ座の怪人』!!それの吹奏楽版!
(なんだかしっくりこない言い方・・・)

編曲はあのヨハン・デ=メイ氏!
Phantom of the opera - Johan de Meij


ま、こんな感じです。
いいですよね。かなり聴き応えがあります!

目白押しですし、やっぱり編曲者の色って反映されますよね。
好きですよ。ドラマチックでいいじゃないですか。

あ、ヨハン・デ=メイ氏といえば、僕は交響曲第3番「プラネット・アース」の本邦初演を聴いているんですよね・・・なんだかびっくり。どうして驚いているのか分かりませんが。


あ、オペラ座の怪人、今度放送もされますよね?


Yeah!

↓↓ミュージカルっていいよね↓↓
21:48  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

2010.11.06 (Sat)

ウィークエンド・イン・ニューヨーク

今回は、フィリップ・スパーク作曲、『ウィークエンド・イン・ニューヨーク』。

ニューヨークのイギリス人、です。パリのアメリカ人を意識しているのかどうかは知りませんが、とっても痛快なこの曲。吹奏楽曲です。

今年のコンクールを見ても、とても人気の曲ですね。ドラムセットを叩いて、ジャジーにキメる。でもそこにはヨーロッパ人の要素もあり。あの『宇宙の音楽』とは全く性格の違う一曲。

この曲は楽しい!

(大阪市音楽団)


ただ決して軽佻浮薄な曲ではありません。それどころか、とっても内容も詰まっています。
派手に始まり、軽快なノリで演奏が始まると、次にやってくるのはスローなバラード調。ジャジーにお洒落に。

ソロ合戦もあり、どんな色を魅せてくれるのか、とっても見ものです。

ま、そこを抜けると軽快なテンポに戻ってきます。相変わらずアンサンブルはなかなか大変そうですが、ニューヨークの忙しない街の雰囲気が頭に浮かんでくるようです。

テンポは落ちませんが、落ち着いたあの部分のメロディは個人的に大好きなんですけど。

これは中毒性あり。ご一聴あれ。


↓↓スパーク、再発見↓↓
17:22  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2010.10.26 (Tue)

新参者-MAIN THEME

菅野祐悟作曲、『新参者-MAIN THEME』です。
菅野さんの名前もよく見ますね。ガリレオ、SP、エンジン、Mr.BRAIN、踊る大捜査線(映画3作目のみ)、美丘や黄金の豚なども担当されていますが、ホタルノヒカリもお気に入りです。特に2ですね。

そんな中でも、今回は新参者。この物語の不思議な世界観がとってもよくあらわされているような気がします。
普段の生活の中にこそ一番の謎が潜んでいる、といった感じです。

打楽器の音がとても印象的で、機関仕掛け(からくりじかけ)のようにリズムを刻んでいきますが、決して無味乾燥な曲とはならずに、「絶対的に流れていく時間軸の上に織りなす人々の生活」を表現しているといったような、そんな印象を受けます。

周囲は自分に常に無関心。自分がどんな境遇にいようと、時は流れ、周囲の人はその人それぞれの時間を生きる。でも、人々は他人同士で関わりを持っている。個人個人の時間は、どこかに必ず交点がある。
自分と他人とは、一見無関係でありながら、複雑に絡まりあっている。

そんな、一筋縄に行きそうもない、ごくありふれた光景を、見事に描き出しているような曲です。

そして、ともすれば無表情にもなってしまいそうなこの曲には、確実に温もりが存在します。
この絶妙な感じがとても好きです。


さてさて、少し話題が変わりますが、この曲、メロディを受け持つ楽器がどんどんと移り変わってゆくところがまた面白いところでもあります。
個人的に、クラリネット→トランペット→ピアノとメロディが移り変わる部分が好きです。バックで虫が耳のそばを飛んで行った時のような、トロンボーンもなんだか好き。
あれ、ホタルノヒカリにもそんなところがあったような・・・

是非、お聞きください!!


Security Police
って、凄いよな・・・

↓↓加賀恭一郎 in 日本橋署↓↓
22:33  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2010.10.05 (Tue)

バック・トゥ・ザ・フューチャー

アラン・シルヴェストリ作曲、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』

曲は有名でしょう。

カッコよくスタートすると、以降ノンストップで、パターンが形を変え最後まで繰り返されます。

スピード感、ハラハラ感、スケール、最高。派手ですねー。

あの感動が蘇ります。

破壊的なエネルギーは、より映画を盛り上げてくれますね。金管の所々のファンファーレは場面を髣髴させますね。

途中、トロンボーンのリズムが拍子を狂わせ、混沌としている部分があります。なかなか一度聞いただけでは整理できないんですが、あそこの緊張感はまた映画そのもの。
はたして、デロリアンは元の世界に戻ることができるのか、それともできないのか。そんなシーンでしょうか。

そして、もう一度最初の部分が再現されます。デロリアン、上手くいった!!
ドクが頑張ったあの時計台のシーンが思い出されます。

ちなみに、ドクって、「エメット・ブラウン博士」らしいですね。

元の世界に戻ると、「トゥインパインショッピングモール」が「ローンパインショッピングモール」に。

過去に行ってしまった時、木を一本倒しちゃってましたからね。

ま、そんなことはいいとして、


やっぱりあの曲は凄いです。

この映画にはこれしかない。
非常にマッチした曲だと思います。


いやあ、すごい。

↓↓BACK to the FUTURE↓↓
21:17  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

2010.08.14 (Sat)

なんだか・・・ 『ドレミの歌』

最近、なぜかドレミの歌とよく出会います。
どうしてでしょう?

youtubeでまったく違うものを調べていたはずなのに、横を見ると『ドレミの歌』が・・・

というわけで、まずはこれ

なんですけれども、なんだか凄いアレンジだなと思いました。

凄く楽しいアレンジだし、結構和音が独特です。
演奏会で演奏すれば、盛り上がること間違いなし!
こうして、指揮してみたい曲のリストは増えていくばかり。夢はでっかく持たなきゃ。

単なるポップス編曲でないあたり、編曲の個性がうかがえます。ちょっぴりジャジーなサウンドは素敵♪

編曲者は誰だろう?真島俊夫氏だったらいいなぁ・・・


ここから先、今回限りのゲスト、最後にはちょっぴり切ない気持になる、仔牛クンがお話してくれます!!
何故今回限りかって?
最後まで読んでいただければ、分かることでしょう。

こんにちは!!仔牛だモォ~
ここから先、案内させていただくヨォ~
よろしくモォ~

『ドレミの歌』、つまり『Do-Re-Mi』は名曲だね?誰もが知っている、あの曲だヨォ~。
作曲はリチャード・ロジャース、作詞はオスカー・ハマースタイン2世。
日本では「ドはドーナツのド~」で有名だけど、原曲の歌詞は全然違う、というのは想像つくよね?
(「レはレモンのレ」の時点でおかしいよね。「"Re"は"LEMON"の"Re"」だよ?英語じゃ考えられないヨォ~。日本語版の歌詞は、作詞:ペギー葉山)

元々の歌詞は追記部分に載せたヨォ~。しんどいから日本語訳は省かしてもらっちゃった☆
見といてね(^-^)

で、まあ原曲はこれ

なんだけど、雰囲気いいよね~

少しユーモアが効いている辺りもまた好き。
「ラはソの次~」だなんて、子どもたちも笑っているし、マリアの遊び心ォ~?
やっぱり、何事も子どもに教える時は楽しくないとね。

名曲だと思うヨォ~、ホントに。

この「サウンド・オブ・ミュージック」だけれども、「ドレミの歌」はこんな風に、色々アレンジはされるけれども、「楽しく」、躍動感あふれるアレンジにされるよね。

『私のお気に入り(My Favorite Things)』は、ジャズナンバーとして定着しちゃって、かなりオトナなアレンジが多いのに対して、この『ドレミの歌』はモォ~楽しい楽しい。

そういえば、『エーデルワイス(Edelweiss)』もこのミュージカルだよね。(正しい発音は「エーデルヴァイス」なんだけどな)


今更だけど、「サウンド・オブ・ミュージック」、名曲だらけだよね。
そりゃ、以前紹介していたような、「サウンド・オブ・ミュージック」の編曲作品にも惹かれるわけだ。


あ、そろそろ時間だ。

じゃあね。

今度は、食卓でお会いしまショ~

↓↓牛牛牛↓↓
22:43  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2010.07.13 (Tue)

『サウンド・オブ・ミュージック』(編曲:長生淳)

ひどく感銘を受けたわけでありまして・・・

完全に別作品ですね。限りなく作曲に近い編曲です。

NHK-FMの番組『吹奏楽のひびき』でかなり前に放送されていたものを今更ながら聴いたのですが・・・

演奏:ヤマハ吹奏楽団
指揮:須川展也(常任指揮)

の、ヤマハ吹奏楽団創立50周年記念特別演奏会のライブ録音の放送、

その回の放送は、

『The rebirth ~復興~』(保科洋)
『サウンド・オブ・ミュージック』(R.ロジャース/Arr.長生淳)

と、偶然録ったにしてはなんとも貴重な!!!(二曲とも委嘱作品)

というものでした。(その次の週の『ローマの松』は、この演奏会のメインプログラムでしたが、MDが足りなく途中で切れていました・・・。)


保科さんの新曲も聴けるとは!!
最初はそちらでしたが、何かとよく目にする長生淳氏の編曲。
聴いてみると・・・

(中略)

でした。

第二部と第三部しか放送されなかったのですが、第一部が聴きたい!!

パイプオルガンを余すことなくつかって、ソロまで与えちゃって、そこらへん豪華。

第三部はやっぱり一番感動的ですね。第二部の最後の「マリアの結婚」を表現した部分も圧巻でしたが、やはり凄いですね。

第一部では『私のお気に入り』は演奏されたのかな・・・第三部では、断片だけでした。
逃げる様子を表したところですね。
そのあとの、『ドレミの歌』の断片がテンションを高めていって・・・

あんまり語りませんよ。『ドレミの歌』が普通に演奏されたのは第二部ですから。『ひとりぼっちの羊飼い』から曲が移ったのかな・・・とか思ったら、『ドレミの歌』は一瞬で、また元に戻った、『ドレミの歌』はないのか・・・と思ったら、後で思いっきり演奏されましたね。
オーケストレーションもかなり愉快。

それに・・・

(後略)


↓↓全曲聴きたいな↓↓
19:07  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2010.07.05 (Mon)

『コヴィントン広場』

たまには、こういう曲を紹介するのもいいでしょう。

言わずと知れた、スウェアリンジェン作曲『コヴィントン広場』です。

軽快なスネアに導かれて、トランペットのメロディ。覚えやすいですね。

基本的にかなり分かりやすくて、そして楽器もよく鳴ります。

いかにもスウェアリンジェンらしい曲です。

急―緩―急 という構成。緩は非常に心地よく、感動的。この曲では、コルネットソロが印象的ですね。技術的にも易しく、それでいて演奏効果は高い曲でしょう。

ただ、なかなか普門館では耳にしない曲でもあります。大人数で上を狙いに行くには、やはり物足りないのでしょうか。
小編成だとか、入門用の曲として演奏されることのほうが多いような印象を受けます。

曲としてはいい曲ですので、大人数楽団による生の演奏も、もっと聴いてみたいものです。


↓↓スウェアリンジェン!↓↓
21:04  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2009.10.04 (Sun)

『秀吉』

NHK大河ドラマ『秀吉』のメイン・テーマ、恰好いいですよね。

ピッコロトランペットの軽快なソロには、とても惹かれます。

パンフルートの音も、とっても鮮やかですね。


ああいう曲も、好きです。

作曲は、小六禮次郎氏ですね。


何か、一本の道を、脇にそれることなく、まっすぐ駆け抜けていくような、そんな曲です。

目指すべきものに向って驀地(まっしぐら)ですか。


いいですよね。
00:28  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2009.08.12 (Wed)

吉俣良 NHK大河ドラマ オリジナルサウンドトラック「篤姫」 (二枚とも)

コメントに返信しておきました!

篤姫の音楽、いいですよね。
メインテーマは、幕末の動乱の時期を、凛とした態度で力強く生き抜いた、しかし、その中にも女性らしい美しさを秘めている、そんな主人公の姿を髣髴させます。

ちなみに、篤姫、見ていないんですよ。音楽だけで語っています。ドラマのイメージを全く持たずにサントラだけを聴く、というのもまた一つの手かもしれません。音楽も、一つの壮大なストーリーを形成しているのです。

「驀地」(まっしぐら)という曲も好きです。メインテーマのゆったりとした壮大なイメージに比べれば、こちらは早めのテンポで、いかにも動乱の世界を「驀地」というような感じです。
そう、これも、どこか、まっすぐな姿勢、そして力強さの中に、何か女性らしい、「弱い一面」というものを秘めているような、そんな曲に思えるのです。

 幕末の頃は、勿論女性が台頭しているなどということはなく、男性中心の社会ですね。やはり、いくら力があれども、女性が社会で虐げられるということは十分あります。だから、女性は常に縁の下の力持ちであり続ける。
 それは、とても辛いことかもしれません。いくら男性より力があっても、男性の上に立つことはできないのです。主人公はいつも男性。そんな状況で、それも、混乱した社会の中で、女性として一貫した信念のもとまっすぐに生きていくことは、並大抵の人間ができる業ではありません。
 どんなに強い人間でも、こんな状況におかれて、全く心が折れないということがあるでしょうか?そりゃ、少なからず心の葛藤に立ち向かうことはあったはずです。謙虚な心を持ち続けることは、とても大変なことなのです。それこそ、勇気のいることなのです。

 そんな一面が、「驀地」には垣間見えている、と思うのです。
 そして、そんな強い心をもった「篤姫」が、弱い姿をふと見せる瞬間、それが「良し」ではないのでしょうか?
「すずしろの花」には篤姫の美しさ、「正鵠」には、篤姫の信念そのものが感じ取れます。「嫋嫋(じょうじょう)」も、その名の通り、美しい曲です。
そして、「花意書く(かいかく)」には、歴史そのもののエネルギーが感じられます。これは、「漢(おとこ
)」といったイメージ、それと同時に、陰で支える女性というものを感じます。

「こころ降る」は、何か儚く散っていくようなイメージでしょうか?
「於一咲む」や、「内幸(うちさいわい)」には、優しさ、幸せというものが感じられます。
「戦ぐ花(そよぐはな)」は、何か底辺の方で渦巻いているエネルギーを感じます。


・・・全部は書ききれませんが、これらは作曲家の吉俣 良(よしまた りょう)氏の作品ですよね。
吉俣さんは、鹿児島県出身の方で、大河ドラマのサントラ担当は、一つの夢だったようです。
しかし、彼はバンド出身の作曲家で、音大を出ていない。音大を出た他の作曲家たちに少なからずコンプレックスを抱いていたようですね。

そんな吉俣さんに、篤姫の出身地の鹿児島にちなんで、サントラの声がかかったようです。
篤姫のゆかりの地などを巡り、イメージを取り込んでから作曲にとりかかる(そのころ薔薇のない花屋も同時進行だったようです)。

そうして、このようなサントラが出来上がりました。

とても美しいサントラです。吉俣さんの作品には、どことなく「繊細さ」というものを感じます。
月9の「プライド」の曲(特に「Pride」)も好きですし(多少、踝蛍子名義でaikoが作曲した曲も入っていますが)。
「プライド」のサントラでの、「I WAS BORN TO LOVE YOU」(QUEEN)のインストゥルメンタルバージョンも好きです。

それにしても大河の曲、どの曲も凄い・・・


↓↓篤姫!↓↓
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2009.08.10 (Mon)

「調」から感じること

やはり、調性音楽における「調」は、とても大事なものですね。

なぜ、こんなことを考えたのでしょう?


実は、つい先日まで行われていた「第12回松山俳句甲子園」のウェルカムパーティーに、

篤姫 メインテーマ

が一度だけ使われたのですが、これが吹奏楽版でした。

〔以下、何の断りもなく書かれた音名を表すアルファベットはドイツ語で、()内は英語です。ただし、コード名は英語です。〕

もともとがオーケストラ曲であり、その調はイ長調、A dur(A major) です。

オーケストラは、当然ながら弦楽器中心の編成であり、シャープ系の調を得意とします。オーボエを基準に A の音でチューニングするくらいです。

そもそも、一般的な4弦だと、

バイオリンは高い方から 
E線、A線、D線、G線

ビオラ・チェロは高い方から
A線、D線、G線、C線

ですね。全て五度で調律してあります。



しかし、吹奏楽となると、これはシャープ系の調をあまり得意としません。
それは、使う楽器の大半がB管であるからです。
B dur(B major)は、フラットが二つの調ですね。

勿論、C管のトランペット、クラリネット、チューバ・・・などというものも存在しますが、吹奏楽ではあまり一般的には使われません。

シャープ系の調があまり得意でない、というのは、視覚的にトロンボーンを見れば分かりやすいでしょう。


トロンボーンのポジションは、ポジションが近い(管の長さが短い)方から順に、第1ポジションから第7ポジションまであります。
何でも言えることなのですが、やはり、管の長さが長ければ長いほど、音は不安定になりがちです。

シャープ系の曲になると、トロンボーンのポジションは基本的に遠い位置にあることが多くなるのです。
現在トロンボーンは大抵がロータリー付きですが、それでも、やはり第5、第6ポジション中心に動くようなことが多いのではないでしょうか?また、ロータリーを用いてF管にしていること自体、管を伸ばしているので、やはり、不安定になりがちなのは否めません。
まあ、これはご自分の目でお確かめください。


・・・ということで、もともとA durの曲、「篤姫 メインテーマ」は、音程を下げて、フラット系の調に移調されていたわけです。


印象がもうガラリと違いましたね。



僕の中では、A dur という調は、その中に「母親のような優しさ」といったようなものを感じ取れるわけです。
やはり、この調には、何か飾らぬ優しさを持ち、聴く者を包み込み安心させる。そんな力を感じるわけです。

しかし、フラット系の調では、このような「優しさ」を表現しきれない、と思います。


「長調」というくくりで話しましょう。主観ではありますが、大まかにみると、
フラット系・・・落ち着いた調、大人びた調、繊細な調、ミステリアスな調、ポーカーフェイスの調
シャープ系・・・活発な調、優しい調、表情豊かな調
などといったイメージを持っているように思えるわけです。


一度、僕が思うことを書いていこうと思います。


まず、フラット系の中でも、フラットが一つの、ヘ長調、F dur(F major)。
僕は、この調は他のフラット系にはない、輝いたものを持っていると思います。

F durという調は、繊細さの中に秘められた美しさ、というものがあり、そして、この調は、フラット系ではありながらも、表情豊かな、そういう動きをもった調であるように思えるわけです。「Con Moto」という指示に見事に応答できる、そんな調に思えます。



次に、変ロ長調、B dur(B major)。
やはり、「吹奏楽」というイメージが強いからでありましょうか、フラット系の調の中でも、何かエネルギッシュなものをかんじます。



そのあと、変イ長調、As dur(A major)から、どんどんフラットの数が増えていきますが、これ以降は、上で書いたとおりのような感じです。
感情的、と言うよりも、何か、おとなしい感じがするように思えます。
・・・バロック的な感じです。(←これこそ完全に主観)
宗教音楽でいうと、神にお祈りをするような曲ではなく、神の存在そのものを形容した曲、のような感じでしょうか?
うーん、難しいですね。



逆に、シャープ系では、まず、ト長調、G dur(G major)からですが、

そして、ニ長調、D dur(D major)も、より明るさを持ち、また、だんだんと表情が豊かになっていきます。

一番「無垢の優しさ」「母親の優しさ」といったようなものが感じられるのは、イ長調、A dur(A major)でしょうか。

そして、どんどんとシャープが増していくにつれて、表情はどんどん深くなっていき、フラット系の深さの広がりとはまた違った広がりを見せていくように思えるわけです。


これこそ、宗教音楽でいうと、「神の御加護を・・・」といったような曲に合っているようなイメージです。



・・・と書き連ねていきましたが、分かりにくいですよね。
要は、聴いた時の直感が肝心なんです。
聴いた時に、どんな時に感じるか。

下に移調されると、僕が思うに、曲自体の持つテンションを落とすようなイメージです。
曲を落ち着かせるためには効果的ですが、強い感情が込められた曲でこれをしてしまうと、作曲者の意図が失われてしまうような気がします。


ああ、奥が深い。

ちなみに、俳句甲子園では準優勝してしまいました。
もう、先輩のお陰です。
本当に、ありがとうございました。


来年は、自分の番なんですね・・・頑張らねば。

こちら〔http://www.haikukoushien.com/history/12th/index.html〕もどうぞ。今回の俳句甲子園の結果です。


それでは。
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