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2014.08.13 (Wed)

~TODAY'S PIECE~ 交響曲第3番 作品89

〜TODAY'S PIECE〜
もはや、吹奏楽のために書かれた交響曲なんて、珍しくもなんともなくなってきて、中でもこの曲、世界初演が大阪市音楽団と知れば黙っちゃいられない。一日の初めに、一日の終わりに、カッコよく最高に気持ちいいこの一曲を。

『交響曲第3番 作品89』
作曲・作詞:James Barnes(1994)

I. Lento - Allegro Ritmico
http://youtu.be/ec15vDEJhts

II. Scherzo, Allegro Moderato
http://youtu.be/Sp-DSgh7Mq0

III. Mest (For Natalie)
http://youtu.be/xhAizsFRkRs

IV. Allegro Giocoso
http://youtu.be/bpW6_SVlHZ0

秋山和慶指揮/大阪市音楽団

2010年に行われた、第100回定期演奏会での演奏です。
このときは、ヨハン・デ・メイの『交響曲第1番「指輪物語」』の全曲演奏と共に二大目玉としてプログラムが組まれていました。
ライブCDにはこれら二つの曲が収録されています。かつて、大阪市音楽団が初演したという思い入れのある二曲。
細かい乱れは散見されるものの、スケール感や迫力は絶大。感動の渦に巻き込む一大長編がここに出来上がっています。
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暗から明へという伝統的で明快な構図、1,2,3楽章を経てこその、4楽章の歓びが、確かにそこにあります。

ティンパニソロによって呈示される冒頭のリズム、その後に続くテューバソロによるMTLの2番に基づくメロディ。この旋法のこのメロディと、冒頭のリズムが第一楽章を支配します。
作曲者であるバーンズが、生まれたばかりの娘ナタリーを亡くした直後に書き始めたこの曲。悲しみと絶望の溢れた、第一楽章となっています。

第二楽章は諧謔的な行進曲風。バスーンから始まり、各パートのアンサンブルが順に現れ音楽を紡いでゆきます。旋法はまだ変わらず。

人々の尊大さ、自尊心を皮肉るかのように、リズミカルで楽しげとも思える音楽が奏でられます。
そして、美しく感動的な第三楽章。クロテイルやフィンガーシンバル、ハープが神秘的な空間を作り上げ、その中で祈りを捧げるようにオーボエが旋律を奏で始めます。

題名にもあるように、まさに、愛娘ナタリーのための楽章。もしも生きていたら、そんな世界を思い浮かべながら、追悼する。音楽の頂点にあるのは、大きなカタルシス。バーンズは、愛娘に、別れを告げ、そして、第四楽章。全てを受け入れ、新たに前を向き、また、ビリーという息子を新たに授かった歓びとともに音楽は大団円を迎えます。

ホルンを中心として呈示される第一主題、木管を中心として呈示される、賛美歌『神の子羊』による第二主題。
金管が第二主題を、木管が第一主題を同時に奏でる終盤は圧巻。
そして、歓びと希望の興奮さめやらぬまま、音楽は幕を下ろすのです。

一大叙事詩のごとき圧巻のスケールと感動に、是非、包まれてください。
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23:05  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.12 (Tue)

~TODAY'S PIECE~ 祈り〜a prayer

〜TODAY'S PIECE〜

『祈り〜a prayer』
作曲・作詞:河邊一彦(2011)


http://youtu.be/DRG3WEelkj8
ヴォーカル:三宅由佳莉
ピアノ:太田紗和子
河邊一彦指揮/海上自衛隊東京音楽隊

この動画は、おそらく吹奏楽版の初演の映像かと思われます。

ちょっと楽譜も後に変わってるのかな?
僕の大好きな、3コーラス目にあるトランペットの対旋律なんかもなさそうなので……

というわけで、収録されているCDはこちら。
http://goo.gl/RBjKoF
三宅由佳莉さんの美しい歌声ですが、曲によって様々と使い分けていて、色んな表情が楽しめます。とてもオススメです。

『祈り〜a prayer』に関してはシングルカットもされています。
http://goo.gl/A4YtpK


まあ、この曲に関してはYouTubeの動画よりもCD音源の方がいいと思います。
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この曲は、東日本大震災の発生に際し作られた曲です。

東日本大震災の発生に際しては、日本のみならず世界各地の作曲家が祈りを捧げ、復興支援のためなどに曲を作っています。

P.スパークの吹奏楽曲
『陽はまた昇る』(The Sun Will Rise Again, for the victims of the Japanese earthquake and tsumani, March 2011)
http://youtu.be/omC7WLMKOfo

や、世界中のトロンボーン吹きとファンによる東日本大震災チャリティ・コラボレーション・プロジェクトのために作曲された、

S.フェルヘルストのトロンボーンアンサンブル曲
『日本に捧ぐ歌』(A Song For Japan)
http://youtu.be/RKkoiSwxslY

また、

J.バーンズの吹奏楽曲
『祈り A Prayer for Higashi Nihon』
http://youtu.be/RVkDO2R1t_M

などが有名でしょう。


さて、河邊さんの『祈り〜a prayer』の話に戻りましょう。

冒頭には、ピアノソロとコントラバスによる、4分ちょっとの長大な祈り。

遠くから煌きながら近づいてくるようなメロディ。だんだんと音も増え、リズムも細かくなり、感情が高まってきます。

その高まりがピークに達したころ、ピアノは新たな音楽を奏で始め、それに導かれるようにして、吹奏楽が鳴り始め、そして、ヴォーカルが始まります。

ワンコーラスごとに、だんだんと明るく、盛り上がってゆく吹奏楽の伴奏。オーケストレーションも回を重ねるごとに厚くなってゆきます。

やはり特記すべきは、2コーラス目が終わった後の間奏から先。

ティンパニにより三連符のリズムがようやく鮮烈な登場を果たすところは圧巻。ここから祈りも最高潮に達しての3コーラス目。

伴奏の吹奏楽の動きだけでも。もう感動です。

そして最後は優しく、美しいピアノのアルペジオで曲を終えます。


本当に、このバンドの、この歌声があってこそ、と思えるような曲です。

日本に、世界に、祈りを、捧げましょう。
15:15  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.11 (Mon)

~TODAY'S PIECE~ 亡き王女のためのパヴァーヌ

~TODAY'S PIECE~

『亡き王女のためのパヴァーヌ』Pavane pour une infante défunte
作曲:Joseph-Maurice Ravel(Pf.1899/Orch.1910)

https://www.youtube.com/watch?v=PuFwt66Vr6U
Pf.:スヴャトスラフ・リヒテル

https://www.youtube.com/watch?v=lqbWv61JSOU
アンドレ・プレヴィン指揮/ロンドン交響楽団

とても美しい旋律の、有名な曲なので、他にもたくさんの演奏がyoutubeだけでもアップされているのですが、自分で聴いた感じでのオススメの演奏を挙げておきました。

あとは、ピアノ版のものを、ハープの名手ニカノール・サバレタが独奏ハープで演奏した演奏がとってもお気に入りです。
http://goo.gl/VfMsFE
このURLのCDに収録されています。

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「パヴァーヌ」とは行列舞踏で、ダンスとしてだと、男女の組が列を作り行進する踊り、というものでしょう。(正しいでしょうか)

「亡き王女」というのも、特定の人物を指すものではなく、「昔のとあるスペインの王女」というものをイメージして作ったようです。

もともとピアノのために作った音楽、後に管弦楽に作曲者自身の手によって編曲されていますが、その響きも流石、管弦楽の魔術師。ピアノ曲の時点でとても素晴らしい楽曲ですが、管弦楽編曲によってその素晴らしさに更に磨きがかかったような感じさえします。
両方聴くことで、ラヴェル自身の意図というものがより分かるように思えます。

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ラヴェルらしい擬古的な美しさを湛えた、心洗われるようなメロディ、でも決して書法は古臭くなく、だいぶおとなしめではあるものの、挑戦も見え隠れ。


心から美しいと思える、そんな、作品。
15:12  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.10 (Sun)

~TODAY'S PIECE~ 風伯の乱舞

台風による影響が様々なところに出始めました。

大雨の被害も恐ろしいですが、台風といえば、強い風。
暴風の中を出歩こうものなら、それはそれは本当に怖い。

小学生の時分、台風が来て喜んでいた自分が憎らしいです。

まあ、それはいいとして、今夜紹介するのは、こちら。
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『風伯の乱舞』
作曲:石毛里佳(2012)
https://www.youtube.com/watch?v=nI_bzPlB8G0

色々迷ったんですが、最初はこの吹奏楽曲を紹介することとしました。
千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部委嘱作品。

ちなみに、これに弦楽パートを加えた版もあります。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22799502

どちらも、千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部による演奏。

個人的には、先に挙げた演奏の方が好みです。ちょっとくらい粗があっても、このくらいのアツさがある方が好きですね。もっとも、十分上手い演奏だとは思うのですが。


さて、「風伯」とは、風神のこと。
初めからソロのオンパレードで、旋律や音色、間の使い方など、至るところに日本風の情緒が溢れてはいるものの、書法はあくまで西洋のものであり、日本の音楽理論に基づいている、という訳でもありません。

やはり、注目すべきは締太鼓と和太鼓のアンサンブル。特に、中盤にある太鼓アンサンブルのみになるところは聴きどころ。

多分、生で聴いたらすごい迫力なんだろうなあ、と。
音源を聴くだけでも、溢れんばかりの熱気は伝わってくるのですが。

一度聴けば、この世界観の虜になってしまうでしょう。
演奏しているのは人間であることに間違いはないのですが、その世界観はまさに「風伯の乱舞」。人間の力の及ぶところを超越した世界が、そこにはあるようです。

神を敬い、畏れ、徒に抗うことなく共存共栄を図ってきた日本人。その精神が、垣間見えるようです。

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この曲については、一年ほど前にブログでも触れたことがあります。
リンクを貼っておきますね。
http://penpenpensama.blog25.fc2.com/blog-entry-534.html


おやすみなさい。
23:09  |  鑑賞-music  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
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