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2011.09.06 (Tue)

蓮城歳時記

まずは、春と夏の季語をいくつかピックアップしてみました。



春窮(しゅんきゅう・晩春)
 晩春になって、食べ物がなくなってしまうこと

 基本的に、収穫の季節は秋。麦は、夏。対して、冬は農家にとってお休みの季節。そう考えると、晩春に食べ物が尽きてくるというのも納得できる。春の七草と筍だけでなんとかやっていけないか、と頼まれても、七草ではお腹を満たせそうにないし、旬の筍はさすがに金銭的にキツイ。ま、無理があるだろう。
 下宿生にとって生活費の遣り繰りは非常に深刻な問題であって、いの一番に「仕分け」られるのが、食費である。
 現代では、別に晩春に限ったことでなく、一年中この問題には頭を抱えることになるとは思うのだが、自宅生である筆者にとってはどこ吹く風。まあ、せいぜい頑張れ、下宿生!・・・なんてことを言っていると、いつかツケが回って来そうなので、とりあえず節電でもするか。

  春窮やタコ足配線解消す   蓮城




麝香連理草(じゃこうれんりそう・晩春)
 スイートピーの和名。麝香豌豆、香豌豆ともいう。

 「麝香連理草」という名前から「スイートピー」を自然に想像できる人はまずいないだろう。「連理草」だけだと風流だな、とか思ったりもするのだが「麝香」という言葉の存在感が大きすぎる。「麝香」とは、「雄のジャコウジカの腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥した香料、生薬の一種」ということであるが、何せ実物を手にしたことがないので、匂いすら分からない。「鹿」という字から、奈良公園の鹿のフンの匂いしか想像できないのだが、「香料」というからには、そんな匂いではないのだろう。
 ところで、「スイートピー」と言えば、松田聖子の『赤いスイートピー』を連想する人も多いだろう。当時、スイートピーに赤い色のものは無かったのだから、何を考えて『赤いスイートピー』という曲を作ったのか気になるのだが、本当に赤色のスイートピーを作る方も作る方である。日本の技術力は凄いものである。『赤い麝香連理草』なんて題名だと、曲がヒットする気がしない。

  在庫みなプレミア麝香連理草   蓮城




長閑(のどか・三春) のどけし、のどやか、のどかさ、のんどり、駘蕩
 春の日ののんびりしたさまをいう。日も長くなり、時間もゆるやかに過ぎるように感じる。

 思ったのだが、「長閑」と「駘蕩」が同じような意味を表すとはにわかには信じがたい。「駘蕩」の意味は、「1.さえぎるものなどがなく、のびのびとしているさま。2.春の情景などが、平穏でのんびりとしているさま。」とある。春風駘蕩なんて四字熟語もあるが、普通それぐらいでしか使わないであろう。それより、「駘蕩たる春の日」と言われて、「のどか」な感じが一切しないのは筆者だけであろうか?新学期も始まり、調子に乗った放蕩息子が、暴走族に入ってバイクでも乗り回してそうな気がする・・・と思うのはさすがに筆者だけか。

  柿ピーのピーは長閑にあくびかな   蓮城
  駘蕩や特攻服にファブリーズ




牛馬冷す(ぎうばひやす・晩夏) 牛冷す、馬冷す、牛洗ふ、馬洗ふ
 夏、農耕で疲れた牛馬を水辺に曳いていき、汗を洗い流し、疲労を回復させてやること。

 果たして、この季語をみた現代人のうち何人が、農耕の一風景を思い描いただろうか。大半の人は、生の牛肉や馬肉を冷蔵庫で冷やすその様子を想像したに違いない。それも、農耕で牛馬を使うなんて、今の時代ではまず見ない光景だろう。農業で牛とか馬とかと聞くと、食用にするために育てている、といったことを想像するのが今の時代では精一杯だろう。
ただ、傍題を見ると、「馬洗ふ」というものがある。農耕ではないが、レースに出て疲れた競走馬に「お疲れ様」などといって体を洗ってやるのも「馬洗ふ」という季語ではないのだろうか?あ、でも競馬って一年中やってるしなあ・・・
 それにしてもこの季語、牛とか馬とかは気持いいのかもしれないが、それに対して「牛馬冷す」という作業をしている農家の方はとっても暑そうである。

  牛馬冷すこれぞ熱量保存則   蓮城




黴(かび・仲夏) 
 梅雨時の高温多湿に乗じて発生する菌の一種。食べもの、衣類、畳、壁など、何にでも発生する。鬱陶しい長雨の季節を象徴するものであるが、味噌醤油の製造に欠かせない麹黴やペニシリンを作る黴など、有益なものもある。

 傍題は多いから省略。確かに、梅雨時にカビは生えやすい。でも、水まわりには一年中生える。とにかく、一度生えたら、除去するまで終始カビのお世話になることとなる。鏡餅にだってカビは生える。あれは生えて当然、カビの生えた部分は削り取って食べる、というが、心配性の筆者にとって、「もしかしたら見えないだけでもっと深くまで根ざしているかも・・・」とどこまでも削りたくなる。結局食べられる所がなくなってしまいそうだ。玉ねぎの皮を剥いていたら玉ねぎがなくなってしまう現象と同様の現象だと思われる。
 カビってなんだか体に悪そう・・・というイメージが付きものだが、『JIN -仁-』ではいかにも体に悪そうなカビをこれでもかというほど集めてペニシリンを作っていた。毒と薬は紙一重なのだ、と思い知らされた。ただ、ブルーチーズを最初に食べた人に対しては、尊敬を通り越して畏怖を覚えてしまう。
 歳時記を開いてみて気づいたのだが、「黴」という季語は植物に分類されている。そりゃそうだ、菌類は植物だ。でも、やっぱりあのカビが植物だ、とはにわかに実感しがたい。ここは発想の転換、「家の風呂場は植物がいっぱい生えています」と言ったら、良いようにも聞こえないだろうか?「え、苔だらけ?」とか言われたらお手上げであるが。
 ちなみに、カビは菌であるからといって、「黴菌」と書くと、それは「カビ菌」ではなく、「バイキン」である。じゃあ、カビの菌は何といえばいいのだろうか?「黴の菌」としか言い用がないのであろうか。そういえば、しいたけの菌は「椎茸菌」と書いても通じそうだが、もっと広く、キノコの菌を感じで書いたら、「茸菌」とでもなるのであろうか。ただ、よくよく考えると、「茸」も「菌」も「きのこ」と読む。じゃあ、「菌菌」と書いてもいいということになる。気持ち悪すぎる。そもそも、同じ「きのこ」でも、「茸」と「菌」とでは、漢字が違うだけではあるのだが、イメージが大幅に違いすぎる。菌類はきのこだけでないのだから、「菌」という漢字を「きのこ」だけが独占するのはどうも解せない。

  党内の派閥は多し黴拭ふ   蓮城




青嵐(あをあらし・三夏) 
 青葉の茂るころに吹きわたるやや強い風。若々しく力強い感じがする季語である。

 とっても気持ちのいい夏の風の表現である。同じ夏の季語でも、「風薫る」とはまた違った趣がある。やはり、夏のイメージとしては、植物の「青」といったところであろうか。しかし、中国五行説に基づくと、青は春。青春、朱夏、白秋(素秋)、玄冬である。ちなみに、もうひとつの色、黄は、土用。青竜、朱雀、白虎、玄武、黄竜(黄麟)と完全に色が一致する。やはり、日本と中国の差はこういうところにあるのではないだろうか、と思ってしまう。でも日本って異国大好きな国だから、中国に限らず、外国のことはどんどん取り入れちゃう。日本の俳句という文学に、「クリスマス」という季語が存在するのだから、面白いものである。

  古代魚の目は真黒や青嵐   蓮城
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23:02  |  その他  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

その他ではなく、「俳句」のジャンルをつくっても良いのでは?

キノコの話は実に面白かったです。
ちょうど、今から「きのこ汁」をつくろうと思った僕にしてみれば
「菌汁」と言われるとすこし食欲に影響が出そうです。
a飯 |  2011.09.19(月) 10:07 |  URL |  【コメント編集】

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